全体システムアプローチの第4回です。
全体システムアプローチ(ホールシステムアプローチ)は、複雑な問題、多くの利害関係がからむ問題など、一筋縄ではいかない事柄に取り組む際に使われることが多くあります。
例えば、
アパルトヘイトの南アフリカでの多様な民族や関係者での対話
米国マクドナルドや米海軍での意識共有やリーダーシップ開発
などです。
全体システムアプローチの手法は、AIやワールドカフェ、OST、フューチャーサーチなどあります。
そして、その活用分野の一つが 『 ビジョン共有 』です。
ビジョン共有に全体システムアプローチが使われる理由には次のようなものがあります。
1人の壁を越える
人数の壁を越える
論理の壁を越える
蛸壺の壁を越える
利害の壁を越える
もっと越えられるものもあるかもしれません。
さらに、今までかかっていた時間の壁を越える(以前より短時間)ことも挙げられるでしょう。
不確定な未来について、立場の違う人だからこそ感じることのできる問題意識やリソースへの認識をお互いに理解できることがビジョン共有に繋がります。
多人数でプロセスを工夫した率直な対話を行うと、自分のものの見方を多くの人に伝えることができます。
さらに多くの刺激によって新しい発見をして、同じ方向性のものの見方を持つことができます。
職場のちょっとした目標の共有や、もっと大規模なビジョンの形成や共有まで、全体システムアプローチを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ビジョンの共有と大げさにならなくても、効果の上がる意識共有ができるようになります。