大人のまなび、今回は「自ら取り組む」ことについて。
私のふるさと、山口には、「夢のみずうみ村」という福祉施設がいくつかあります。
介護が必要になった方のリハビリなどを行う施設です。
この施設に通ったり、居住したりしてリハビリテーションを行います。
この施設の特長は 「 バリアアリー 」という考え方です。
聞き慣れない言葉です。「バリアフリー」なら聞いたことがありますね。
駅や公共機関などで障害を持った方へ施されている考え方です。
手すりやスロープ、エスカレーターなど、障害を持っている方もなるべく不自由なく使えるように工夫がされています。
夢のみずうみ村では、バリアを敢えて作ってリハビリに活かしています。
例えば、
施設の真ん中には、2階へと続く巨大な階段を作り富士山と命名し、登っても良いようにする。(しかも手すりはロープでつかまりにくい)
食事は、バイキング形式で、自分でよそう。
共用の机に行くのにちょっとした段差がある。
受けるサービスは自分で選ぶ。
などなど、詳しくは 夢のみずうみ村のホームページ をご覧下さい。
さて、障害を持ったとしてもそれを克服したり、さらに学んだり、向上しようとする思いは多くの方が持っています。
高齢の方でも、取り組めることがあるならば、楽しく取り組んで向上を図ることができます。
自ら取り組むために、ちょっと高いハードルを設ける、楽しく取り組むことがヒントになるようです。
この施設の目的はリハビリです、つまり自分の体が少しでも動くようになることが大切です。
そのために、今よりちょっと高いハードルで体の機能を使うことができるよう、様々なバリアーが安全に、そして自主的に使えるようになっています。
結果、楽しく体の機能や生きる活力まで戻って来ています。
心理学者のマズローは、人にとって創造性がとても重要だと指摘しています。
自ら取り組める工夫をすることは、その人の現状にかかわらず、創造性を高める鍵となるのではないでしょうか。