「コンパッション」(Compassion)という言葉を聞いたことはありますか?
和訳すると、「思いやり」や「慈悲」と訳されています。
近年、コンパッションを高めようとする動きが大きくなってきました。
慈悲というと仏教を思い出すかもしれませんが、これは仏教界のみならずビジネスや様々な活動においても注目をされてきています。
様々なかかわりにおいて、「思いやり」「慈悲」の態度や行動で接しようとする動きです。
そして、自分の周りとの「コンパッション」を考えた時、自分が滅入っていたり盲目的に自分ではなく他者を思いやることで自分が疲れていたり、すり減っているように感じることもあると思います。
これは、自分自身の気力や優しさなどを感じる量や能力が低下しているという状態です。
「セフルコンパッション」(Self Compassion)は、自分自身に対する思いやり、慈悲を施すことです。
クリスティーン・ネフ(Kristin Neff)テキサス大学教育心理学部准教授の著作が大変有名です。
ネフ准教授は、
自分を受け入れ許せる心を持つ。
本来の自分を受け入れる態度がより良い人間関係、満足感のある幸福な人生を築くのに重要と説いています。
また、「ハーバード・ビジネス・レビュー」(2019年5月号)では、メインテーマとしてセルフコンパッションが扱われており、海外でも注目されている様子が判ります。
セフルコンパッションを高める方法は、ネフ准教授がいくつも紹介しており、日本でも古くから行われている瞑想も含まれます。
ネフ准教授の本には、認知行動療法も活用した数多くの方法が紹介されています。
一例を挙げます。
・慈悲の瞑想
・批判的な独り言を変える
・慈悲的なイメージを持つ瞑想
本格的に取り組むこともできますが、シンプルに取り組み始めることもできます。
そこで、YouTubeで、セルフコンパッションのための「慈悲の瞑想」をサポートする動画をアップしています。
この動画などを利用して、自分自身に思いやり・慈悲のパワーを注いで、ちょっと疲れ気味の自分をケアする、癒やしてみるもの良いかもしてません。
単発で行うのではなく、細く長く、例えば毎日2分で良いので続けるのもよいでしょう。
セルフコンパッションは、自分自身への「慈悲」と「思いやり」です。
「慈悲」は仏教的な解釈では、
「慈」は「いつくしむ」これは苦を抜くという意味となります。
「悲」は、楽(たのしみ)を与えるという意味となります。
まず自分が大切にされていないと、周りの人を大切にすることは難しいです。
自分で自分自身を思いやる習慣、きっかけをつかんでみるのも良いのではないでしょうか。