古典の力(24)高まる考え

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第二十四弾、論語から

子夏が曰わく、博(ひろ)く学びて篤く志し、切に問いて近くに思う、仁其の中(うち)に在り。

子夏が言った、「広く学んで志望を固くし、迫った質問をして身近に考えるなら、仁の徳はそこにおのずから育つものだ。」

他人事(ひとごと)のように意見を言う人がいます。悪し様に評論家のよう、といった言い方もするでしょう。
仁の徳が高まるには、広く学んで、本質に差し迫るような質問をする。そして、モノゴトに対して身近に、自分のことのように考えたら自ずと育つと言います。

自分のチームのことでも、自分の会社のことでも、他人事のように言う人がいます。
自分に関係のなさそうなことでも、自分のことのように考える人もいます。

お客様の身になって考える、お客様の目線で考えるということも良く聞くようになりました。
コミュニケーションにおいても、相互理解のため、思いやるためには、自己移入の能力が重要とされてきています。

自分が当事者であるかのように考えることが、仁の徳を高める一歩になるようです。