大人のまなび(03)周辺からの参加

大人の学び大人のまなびの第3回です。

新人には大切な仕事は任せられません。
でも新人を育てるためには、何かをさせることが必要です。

では、何をさせるか。

ルーキーからエキスパート、初心者から匠へと育つにはどうすれば良いか。

大人が学ぶことを考える際、実際の現場の中でどのように学んでいくかを考えることが大切です。

このような時役に立つのが、

『 正統的周辺参加 』  LPP(Legitimate Peripheral Paticipation)

です。

書籍 ≪状況に埋め込まれた学習≫  も参考にして下さい。

LPPでは学習、学ぶこととはどのように捉えられているのでしょうか。

「状況に埋め込まれた学習」から拾ってみます。

・学習は社会的実践の一部である。

学習とは、学び取る、身につける、と言うよりは「世の中のためになることをやる」「仕事をする」ことである。
個人の営みではなく、属している・属したい共同体が想定されている。

勉強をしているのではなく、何かをするために結果的に勉強しているのである。

・学習とは「参加」である。

学習とは、行為する側・貢献する側であり、される側・見る側では無い。

・学習とはアイデンティティの形成過程である。

ひとりひとりの「こだわり」から出発して、皆に認められて自分の役割がはっきりする。
そして、所属する共同体へも影響を与える。

・学習とは、共同体の変化のサイクルの中にある。

新参者が少し経つと、先輩として新たな新参者の面倒を見る。
古参になると、知恵も働く。共同体への影響・発言権も増す。
古参になった人にとって学習とは、共同体の変化といっしょにあります。

LPPでは、学習、学ぶこととは、働くことと同じようなものであるとしています。

社会的実践を「働く・経験する」と言い換えると、『大人のまなび』にとって大切なのは経験のデザインや経験のために何を勉強するか(学ぶか)ということになります。

経験のデザインということとなると、、、、、キャリアデザインもちらちら見えてきます。