大人のまなび(09)「教える」から「学ぶ」

大人の学び大人のまなび、今回は学びのスタンスについて。

「教える」と「学ぶ」という言葉があります。

「教える」とは、誰かが誰かに、何かを身につけるように導くことです。

「学ぶ」とは、自分が教えを受けたり、見習ったりして何か身につけることです。

上司と部下といった関係に置き直してみましょう。

「教える」とは、上司が部下に身につけるよう導くこと。

「学ぶ」とは、部下が教えを受けたり、見習ったりして身につけること。

部下を育成する上では、「主人公」は、どちらでしょう。

教えたいのであれば、自分です。学んで欲しいと考えるのであれば、部下となります。

さて、部下を持った人、上司やリーダーは、部下に育ってもらいたいものでしょう。

「部下を育てよう」と考えると、何をするでしょうか。

いろいろと「教える」「言って聞かせる」ことを思いつくかもしれません。

確かに、何も知らない、知識が無いのであれば知識を与えるのは大きな選択肢です。

相手が知らないとなると、すぐに『教えたく』なるかもしれません。

そして、部下は新しい環境では、知らないことだらけです。

仕事をする環境、結果を出さなければならない環境にあるので、まずは何とか頑張ろうとするのではないでしょうか。

頑張るためには、頑張ることができるような「やりかた」や「意志」が大切です。

「方法」と「目的」「情熱」と言っても良いでしょう。さらに時間や労力、工夫があって結果は出て来ます。

人は、『創造的』に取り組むことができれば「やる気」が出て来ます。

創造的にということは、自分から工夫して取り組むことができれば、と言い換えることもできます。

上司は、特にできる上司は「教えたがる」タイプの人も多くいらっしゃいます。

部下に育って欲しいのであれば、「学ぶ」環境を整える方が効果的です。

教えたがる、教えっぱなし、言いっ放しは、実は『部下が育つことに手を抜いて』いるとも考えられます。

部下が育つようにと思うのであれば、言う内容やタイミング、範囲などが気になることでしょう。

もしも言いっ放しの場合は、少し極端に表現すると「言いっ放しで部下がどのように捉えても、言った内容を捉えていなくても知らない、考えるのも面倒」という思いがあるかもしれません。

部下が育って欲しい、、、、ということであれば、主人公・主語を「部下」にして、部下が「学ぶ」にはどうしたら良いだろう、と考えてみるのも良いでしょう。

「学ぶ」方法の一つとして、上司である自分が何かを「教える」ということも、あるでしょう。

さらには、教えたりすることで部下の気づきや学びを「引き出す」、学ぶよう「動機付ける」ことにも気を遣ってみてはいかがでしょうか。