対話(03)人数

対話対話する。
対話とは、何人くらいで行うのが良いのでしょうか。

対話と言ったら二人だよ、、、という方もいらっしゃるかもしれません。

様々な見解がありますが、一つの答えは 10人程度 です。

但し、急いで補足をします。
私見ですが  何人でも  というところが本当ではないかと考えています。

なぜか。
「向き合って、伝え合って、理解し合う話し合い」ができれば対話だと考えています。

どの程度の話題に対する深さ、
どんな場所で、
どんな長さの時間でなどなど
は定めていません。

と言うことは、世界中でインターネットを使って1年間かける話し合いも対話となり得るでしょう。

とは言え、『やった感』、参加者がその場で声を交わして対話を実施したと実感できるのは、 10名くらいの話し合いとなります。
お互いが信頼、理解できている状況では、20人程度でも良い対話ができます。

では、50人100人、1000人では無理なのか、、、無理ではありません。

そこで、近年の様々な手法的な工夫を活かしてもよいでしょう。

ここにおいては、対話の場づくりの組み立て・設計が重要になってきます。
それは、とあるテーマ、とある時間で、何人の人が、どのようになっていたいかなどを検討することです。

本当に99人とは話せなかったけど、なんとなく全員と話したような対話の実感が持てる。そして対話した内容を全員が共有している。
このようなことも可能です。

問題意識を共有する、社の理念やビジョンを共有する、今思っていることを共にして仲間意識を深める。
どのような人数でも可能です。かけられる時間や場所、制限そしてゴールなどによって設計してゆきます。

じっくり話して、お互いが十分に何も言わないでもわかり合うような状態にまでなりたいのであれば、10人でも非常に時間のかかることでしょう。

日本人が古くから、十分に対話をしてきた、そんな痕跡があります。
宮本常一の忘れられた日本人に出てくる、寄り合いでじっくりと話をしている場面です。
お互いに、言い足りないことが何もなくなるまで言って、聴いて、そして考えて結論を出しています。

今だからこそ活用できる手法を織り交ぜながら、様々な人数で対話してみても良いでしょう。

2016年6月13日 | カテゴリー :