ファシリテーショングラフィック(01)はじめに

ファシリテーショングラフィック
会議でホワイトボードを使っていますか?

議論の流れを書き留めることができていますか?

「ファシリテーショングラフィック」という、会議・打合せの場で、話の内容や流れを理解・共有しやすくする手法があります。

元々は、アメリカで開発され、住民参加の会議からNPOといった組織の経営、シンポジウムでの記録等に広まってきました。

会議のその場で書き留めていくという特性から、ファシリテーショングラフィックは以下の特徴があります。

①会議の流れや内容を掴みやすい
  → 話の居場所がわかり、話が収束しやすい
②会議の内容を共有できる
  → 共通認識を持つことができ、共感を得やすい
③人でなく、内容に集中できる
  → 内容に焦点が当たり、人と人との感情的な対立を避けられる
④新たな発想を生みやすい
  → 書いてあることから、別の発想が生まれる
⑤安心できる場が作れる
  → 皆の話を書くことで平等な発言が確保され、安心して話せる場ができる

上記から見るように、ファシリテーショングラフィックは会議記録の性格よりも、会議促進を図る手段の一つということが判ると思います。
当然、グラフィックの結果は、記録になります。

会議は、参画した人が共有の意識を持って結末まで共有できるのが良いと考えます。
共有できることとしては、「場」「話題」「プロセス」「結果」があります。
ファシリテーショングラフィックは、この共有を促進させる働きがあります。

さて、ではどんな書き方をするのか、どんな道具が必要なのか、どんな素養が必要なのかといった疑問が出てきます。

書き方は、箇条書き、スケジュール型、マトリクス型等々いろいろあります。

素養ですが、話や情報の要約と構造化の素養が必要です。
というより、これさえできれば道具はありもので大丈夫かもしれません。

人の話すことが必要なキーワードと共に要約できて、話の内容・流れを構造化できれば、参加の皆さんに共有してもらいやすくなります。

最初の第一歩としては、議事録を書くことでしょう。
議事録が一人前に書けるようになると、ビジネスも一人前という話をどこかで聞いたことがあります。別の言い方をすると、議事録で示される会議の内容、背景、結果を必要なところを漏らすことなく書くことができて、さらに皆で同じ議事録で内容を共有化できれば、ビジネスをファシリテートできるでしょう。

ファシリテーショングラフィックの、箇条書き型が議事録に近い物があります。
これが取っつきやすいですね。

情報の構造化の練習の1例としては、「ケータイの3要素、4要素」といった情報のリストアップと構造化の練習も良いと思います。ちなみに、情報のとらえ方の熟練度にもよりますが、3要素にする場合と4要素の場合ではかなり出てくる結果が違います。お試しあれ。

この項も、別の機会にもう少し触れましょう。

ということで、チャレンジは続きます。