古典の力(05)忠告

古典の力古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第五弾、論語 巻第六から

子貢、友を問う。子の曰わく、忠告して善を以てこれを道びく。不可なれば則ち止む。自ら辱めらるること無かれ。

子貢が友達関係のことをたずねた。先生は言われた、「忠告して善導によって導くべきだが、きかれなければやめて、自分から恥をかくことの無いように。

友達の悪いところ、目につくことがあるでしょう。どうしても言っておきたい、忠告しておきたいという気にもなることもあるかもしれません。
忠告してよかれと思って導くのは良いけれども、聞き入れない時はやめておけ、無理強いをすると恥をかくようになる。もしくは忠告しすぎてお節介となって恥をかかされたり反発をくらってしまうことの無いように、と述べています。

伊藤仁斎は、忠告を聞き入れなかったら、しばらくやめておいて、自覚を待った方が良いと述べています。

一度忠告して聞き入れなかったら、黙っておいて自覚するのを待つ、のも良いでしょう。

他人の忠告を聞く、自分に当てはめてみて下さい。
忠告を素直に聞けるときと聞けないとき、あると思います。

聞き入れたときは聞き入れる準備ができたときです。

これは、友達での例ですが、部下への忠告も同じです。
職務で部下を注意をすることも多いと思います。
但し、いつも同じように聞き入れているとは限りません。

部下が自覚を持つような時を待つ、こういった観察をした方が良い場合も多々あります。