古典の力(09)育てる

古典の力古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第九弾、老子から

之を生じ之を畜(やしな)い、生じて有せず、為して恃まず、長じて宰せず。是れを玄徳と謂う。

万物を生み出し、養い、育成しても所有はせず、恩沢を施しても見返りは求めず、成長させても支配はしない。これを奥深い徳という。

リーダーは部下を育てる役割があります。(背中で率いて、学ばせていることもあるでしょう)

部下を育成する、育てる、自分の部下だと見込んでいろいろと教える。よくある場面でしょう。
育てたからといって、部下を所有しているわけではありません。
見返りを求めているわけでもないでしょう。
そして、成長させた恩があるからと言って、自分に従わせるといったこともおこなわない。
これが奥深い徳だと説いています。

先輩が自分を育ててくれて、「何か恩返しを、、、」と考えて、これを言葉にすると、
「同じように部下に接してくれ」と言われることがあるそうです。

育てて、活躍して、そしてまた部下を育てる。
綿々と歴史が綴られる要諦かもしれません。