古典の力(16)上善

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第十六弾、老子から

上善は水の若し。水は善く万物を利して争わず、衆人の悪む所に拠る、故に道に幾(ちか)し。

最上の善なるあり方は水のようなものだ。水は、あらゆる物に恵みを与えながら、争うことなく、誰もがみな厭だと思う低いところに落ち着く。だから道に近いのだ。

仕事の進行や上司やメンバーとのやりとり、「自然に、うまくいっているな」と感じることはないでしょうか。
逆に、「物事が進むのに、ぎくしゃくしてうまく進まない、進みづらい。」と感じることはないでしょうか。

ポイントを押さえて考える、指示する、行動するとうまく行くことが多いです。

ポイントとは、本質であったり、5W1Hだったり、誰かが言ったマーケティングの理論だったりします。

ポイントを押さえるととたんに流れるように動きます。

老子では、よいあり方は水のようと表現されています。
うまく進むよう、水のように流れるには、、、と考えるとものごとが動くヒントになるでしょう。

この章、次のように続きます、一部ご紹介します。

心は淵を善しとし、与(まじわ)るは仁を善しとし、言は信を善しとし、事は能を善しとし、動は時を善しとす。

心の持ち方は静かで深いのがよく、人とのつき合い方は思いやりを持つのがよく、言葉は信(まこと)であるのがよく、ものごとは成り行きに任せるのがよく、行動は時宜にかなっているのがよい。