古典の力(32)法治

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第三十二弾、翁問答から

本をすてて末ばかりにておせむるを法治といひて、よろしからず。法治はかならず箇条あまたありてきびしきものなり。法治はきびしきほどみだるるものなり。

本質を見ないで枝葉末節のようなことで治めることを法治と言って、良くない。法治は、かならず多くの条文があり厳しくこれを守らせる治め方である。法治が厳しいほど世の中は乱れる。

ルールがありすぎるところ、そのルールを金科玉条のようにかならず守れ守れとするようなところは、ルールで縛り治めようとする姿勢のあるところです。これを法治と呼んでいます。

厳しすぎる、多すぎるルールでは、ルールを憶える、ルールに気を遣う、ルールを守ることに消耗してしまいます。
また、多すぎるが故に普通の生活ができず、「まぁいいや」とルール違反を犯します。

多すぎるルール、厳しすぎる治め方には問題があります。