梅の木は根も梅なれば種も梅 枝も葉も梅花も実も梅
いきなり梅の木の話になりました。
二宮尊徳が自分の考え方を短歌にして伝えたもの(道歌)の一つです。
なんだ当然のことと思えますが一応解説を、、、、
梅の木というものは、根っこも梅である。種も梅である。枝も梅である。葉も梅である。実も梅である。
当たり前です。
種だけ見ると、桃だか梅だか判らなくても、全体を見れば間違い無く梅だと判ります。
一部だけ見ると見間違う可能性もあります。
その問題は、どの部分で見た時の問題でしょうか。
二宮先生の道歌からもう一つ、
天地(あめつち)の和して一輪福寿草 さくやこの花幾代経(ふ)るとも
天気の様々な影響、土地の様々な状態、その影響が一つとなって福寿草が咲いている。一年草の福寿草が来年も再来年も様々な天気と土地の環境で育つ結果、毎年咲いてゆく。
二宮尊徳は、農村の復興、農業改革家の一面を持っています。
米を育てる、人を育てる、村を復興することに生涯取り組んでいます。
そして、物事や問題を捉えるには、「全体」をがあること「変化」があること、「相互」に影響しあって「結果」が出ることを示しています。
全体のことを「一円」とも表現します。
二宮尊徳は、「全てのものはお互いに働き合い、一体となって結果が出る」ことを『一円融合』という考え方として今に伝えています。
そして、ようやくシステム思考です。
最近、地球環境問題などを、大局的全体的な視点で捉える考え方が使われています。
システム思考です。
システム思考とは、「ものごとをシステムで捉えられる考え方」です。
システムで捉えるので、
一面的なものの見方になりません。
短期的な見方になりません。
浅い見方になりません。
ひっくり返すと
多面的な見方で
長期でも短期でもどのようになるか判り
本質的な見方になります
(上手にシステム思考としての考え方をした時ですが、、、)
システム思考は、「成長の限界」などの報告・著作でデニス・メドウズ、ドネラ・メドウズを始めとした人達の活躍で広まってきています。
学習する組織、もしくは組織学習を促す道具、手法としての側面も持っています。
システムとは(広辞苑)
複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体。組織。系統。仕組み。
システム思考は、弊社開催のセミナーでもお世話になったチェンジ・エージェントの小田さん、枝廣さんが日本のトップランナーですね。
ここでも、小田さん、枝廣さんや海外の文献なども踏まえてご紹介して参ります。