ビジョン共有の方法(21)連想を促すもの1

ビジョン共有ビジョンの共有についていろいろと書き連ねています。

今回は、ビジョン共有への「連想」を促す、いろいろなものに触れていきます。

連想を促し、ビジョン共有を促すもの、要素は色々あります。

今回は、「肯定」について。

「いいよ」「いいね」ということですね。

発する言葉、浮かんだ思い、相手への反応、こういった事柄を「肯定」的につなげると、一人はもとより多くの人での連想やビジョンの共有は進みます。

発想法であるブレインストーミングの方法でも「否定をしない」というルールがあります。

どんなにくだらないと思っても、「一旦」でも良いので肯定的に話をつなげていきます。

肯定ばかりしていると、話しがまとまらないのでは、、、、と心配されるかたもいるかもしれません。
心配は要りません。まとまってきます。ファシリテーションにおける収束を思い起こすとヒントになります。

さて、話し合いの中でこの考えを使うには、例えば、、、

「いいね。そして、○○・・・・」と 「いいね」で会話を受けて話しを広げる方法があります。

肯定的な話しのつなぎや言葉の使い方は、もう少し別の意味も持ちます。

例えば、「エラー率」という言葉があります。

どの程度エラーが起こるかを捉える言葉です。
100回に1回とか、1年で3日とか、計測する対象や計測の尺度は変わってきます。
通底しているのは、言葉の通りで「エラー・故障の起こる確率」です。

これをビジョン共有で使うことを考えてみましょう。
「エラー率を良くしよう。○○の程度に良くなればいいな」例えばこのような表現になります。

品質向上のためには、エラーが起こらないことは大切です。
そして、この大切なことの最良の状態は、エラーが無い、ゼロなことです。
そう、当たり前なのですが「エラーが0」であることが最良であり、限界でもあります。
ビジョンとしてエラー率を扱う際に、さらに発想・連想を進められる人は、エラーが0であることを踏まえて発想を進めることができます。
一方、エラーが0になったらもう安心、と発想が進まなくなる可能性も高まります。
「エラー・故障」という言葉が、否定的な意味を持っていることも手伝って発想が進まないということです。

これを「稼働率」とか「正常率」と表現を変えるとどうでしょうか。

稼働、正常であるのは、何かのためです。稼働し正常だから生み出される別の未来があります。
その未来がもっと良くなるように、連想を進めることが行いやすくなります。

否定的な意味でも連想は進めることはできますが、肯定的に捉え直した方が連想が進みます。

最後となりますが、品質管理においてはエラー率の把握は大切です。
より良い未来となるための、連想やビジョン共有においては、肯定的な捉え方を大切にした方が良いということです。

阻むものシリーズもありましたが、そこで取り上げていることも、、、、少し関連してきます。
また別項で触れていきましょう。