ジーシフトのブログです。
基礎知識やお知らせなど、いろいろと投稿していきます。
株式会社ジーシフト(G・Shift)
Communication Entertainment
ジーシフトのブログです。
基礎知識やお知らせなど、いろいろと投稿していきます。
長年ファシリテーションという手法に関わってきています。
企業様に限らず、看護の分野でもファシリテーションは注目をされています。
そして、この度 ファシリテーションについて、看護管理者向けの雑誌のメイン記事を担当させていただく事となりました。
看護専門誌
「継続看護を担う外来看護」に、当社 彦田友治、彦田美香子が執筆いたします。
会員制の専門雑誌とはなりますが、ご参考としていただければうれしいです。
雑誌 継続看護を担う外来看護 2019年4号(2019/11/10)
出版社 日総研出版
【総論】効果的なカンファレンスの開き方とファシリテーション力
ファシリテーションの記事や「組織の成功循環モデル」の実践例、別の雑誌も含めて何度か担当をさせていただいております。「報連相」や「反省力」についてもお伝えしたことがありました。
研修だけではなく、雑誌などを通してお伝えしていると、「読みました」と声を聞くこともあります。
うれしいですね。
問題の現状を捉える時、
視点を変える
といった方法があります。
傍目八目のように第三者目線になると、ものごとがよく見えるといったことがあります。
それを意識的に行います。
例えば、
プロジェクトの進捗が遅れていて大問題になっている、、、
当事者として考えると、あれも問題これも問題と、なかなかげんなりしてしまいます。
そこで、 視点を変えて 『俯瞰』してみてはどうでしょうか。
言い方を変えると
上空5000メートルから見下ろしてみたら
鳥の目線になってみたら
この問題はどのように目に映るか
を考えてみてはどうでしょうか。
問題の現状がもっと見えてくるかもしれません。
この方法、問題の発見に使えるだけではありません。
視点を変える、いろいろと便利です。
気になる言葉、今回は 「 がんば 」です。
「がんば」末尾がありませんね、、、
日本中で、年々様々な災害が起こり何とか対応しようとしています。
被災した方も、そして被災はしていない自分たちも、やり遂げよう心を奮い立たそうという気遣いの言葉があふれてきています。
がんばれ、 がんばろう、 がんばりましょう、 がんばって、 がんばっていこう
どんな言葉が良いのでしょうか。
上記の言葉、どれも正解だと考えます。
「えっ、でもこの言葉はダメだと聞いた」という突っ込みがすぐに来そうですね。
ということは、どれも不正解かもしれません。
がんばっている人に、「がんばれ」と言うのは良くないという話しだと思います。
言葉掛け、言葉掛けをした相手にどうなって欲しいのでしょうか。
いろいろ考えた上で言葉掛けすると思います。
正解・不正解は、ひとつは相手の状況によるのではないでしょうか。
大変なことがあった直後の段階では「がんばれ」も有効でしょう。
放心している場合ではなく、気付けとして励ますための「がんばれ」ですね。
声をかけてくれる人がいるだけでも安心するかもしれません。
ただ、何日もずっと大変な状況だと「がんばれ」は反感を持たれる言葉に早変わりする可能性が大きくなります。
その場合は、そのままで良いといった思いが伝わる方が良いのではないでしょうか。
自分の思いは相手には届いているだろうか。役に立っているだろうか。
一人一人相手の境遇や状態が違います。自分の境遇も違います。
それでも、相手を慮って言葉を発することは大切なことだと考えます。
同じように声をかけても、伝わる場合伝わらない場合もあると思います。
それでもめげてられないので、相手を慮って言葉をかけ続ける、行動し続けるのだと思います。
で、「がんばれ」が良いのか「がんばっていこう」が良いのか、、、、
日本中の人がそれぞれの持ち場で十分にがんばっていることを頭に入れておいて、自然体で「がんばっていこう」くらいが今は良いのではないでしょうか。それぞれの持ち場で自分のできることでがんばり続けるのでしょうから。
言葉掛けをする時に、その言葉で思いが伝わるのか、ちょっとだけ考えてみても良いかもしれません。
古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。
第四八弾、孝経から
孝を以て君に事(つか)ふればすなはち忠、弟(てい)を以て長(ちょう)に事ふればすなはち順。
父に事える孝を移して君に事えると、君に対する忠となり、兄に事える弟を移して長上に事えると、長上に対する従順となる。
親に孝行の気持ちで事える、接するポイントは、愛することと、敬うこととと孝経では記されています。その孝から発展させて、自分の主人・職場のボスに仕える(事える)ポイントは、敬うことである。これが「忠」であるとしています。
そして、先輩に事えるポイントは、自分が弟だとして家族に兄がいるとして兄に従うようにすること、これが長上(年上)に対する従順となり、言い換えると「順」であるとしています。
現代社会で、そのまま押しつけても拒否されてしまいそうです。
しかし、親や兄弟、家族に愛情があって、その考え方感じ方を職場に推し及ぼすと、よりよい職場、よりよい仕事ができるのでは無いでしょうか。
そして、忠も順も、ただ単に従順なわけではありません。
君が、長上が間違っていると感じたならば、諫言することが孝です。
学習する組織の実践コミュニティについて解説しています。
実践コミュニティについては、エティエンヌ・ウェンガーなどが次のように定めています。
あるテーマに関する関心や問題、熱意などを共有し、その分野の知識や技能を、持続的な相互交流を通じて深めていく人々の集団
私なりに要約すると、「知恵の共有・伝承ができる集団」となります。
カタカナにはなりますが、ナレッジマネジメントに使える技術とも言えるでしょう。
技術や顧客環境の急激な推移、徒弟のような長いつき合いのできない仕事の体制、が進むとどうなるでしょうか。
落ち着いて後輩や他部署に自分の知恵を転移させようとせずに、自分だけ、自部署だけで仕事を完結しようとする傾向があらわれます。個々の能力や経験の総和は小さくなります。隣の部署のAさんに聞けば良かっただけなのに、調査や検証に1週間もかかったりしてしまうことになりまs。
こういった時に実は利他的に動けると実は自分や自組織が良くなるということは「利他性の経済学」でも触れられているところです。
自分が向上するために、ひいては自社自組織が向上するための仕掛けの一つが、実践コミュニティとなります。
コミュニティということは、集団で活動を長期間行うイメージです。活動が続くとどうなるでしょうか。
実践コミュニティが続くことで、お互いに学び合い高め合う「学習する組織」にもつながります。
さて、前回までで実践コミュニティの流れについて触れました。
今回は、実際に実践コミュニティを続ける時、意識して実践コミュニティを作り上げよう・やり続けようとする時のハードルについて取り挙げます。
私たちの実践などによる教訓です。
・長い目で見ることが必要
「自分だけでよい」といった雰囲気から、「みんなで、自分も学び合おうよ」
といった状況となるには、やはり時間が必要です。
・無理強いしても動かない(自分で見つかると動く)
実践コミュニティを作るから参加しなさい、学習する組織を目指すので
するようにしなさい、と言われてもまず動きません、動けません。
自分の目の前の仕事や生活が重要となってしまいます。
ではどうするか、自分で意欲のわく方向が自分から見つかるように工夫
をすることが重要です。自分を見つめる振り返ることや、自分の得意分野
を意識できる機会を上手に利用すると良いでしょう。
実践コミュニティや学習する組織を構想・企図する人以外の実際の会社の
皆さんには、活動したり集まったりする動機付け(言い訳)ができるような
環境づくりをすると良いです。
・適切な支援
実践コミュニティ、何か機会を与えれば全部自分で自動的にできてゆくモノ、
ではありません。
キャンプファイヤーで小さな火を自分で熾して大きくしてゆくことを考えて
みて下さい。燃えやすいモノを集めて、着火します。火が付いたら「ふー、ふー」
として広げます。そして種火を薪の方に移します。さらに、キャンプファイヤー
になるように様々工夫します。
実践コミュニティへの各人の火が付いた、と企画者が感じたならば、適時・適切に
「ふーふー」としないと、、、、火は消えます。
ふーふーは、育成の原則やプロセスに沿った様々な制度や問いかけかもしれません。
仮説を立てて準備をし、何が起こっているのかを注視対処してゆけば、実践コミュティ
への火は自分で燃えさかってゆきます。自分で燃えてくると、企画者の手間は激減
します。
適時の適切な支援、これが無いのであれば火は自然消滅します。
・テーマへの魅力を磨き上げる
実践コミュニティ、そもそも何かに非常に興味があって仲間が集まってきます。
そのテーマ、その内容、魅力があるものになっているでしょうか。
魅力があるように、磨き上げる工夫を皆でしているでしょうか。
テーマに魅力が無いと、そしてお互いに期待に応えられないと、炎はしぼんで
ゆきます。
どうやったら磨き上げられるか、テーマの魅力、範囲、有効性、そして会のビジョンなど
を皆でかかわり合いながら共有してゆくのが良いです。
今回は「XXの魅力について考えます。」と直接的に広報しても集まらない可能性も
あります。実施には時期や状況に応じた工夫が必要です。
・相互の信頼
実践コミュニティは、テーマについての知識・知恵・経験・技術・知識へのリンク
などの「大切な」自分の資源を「お互いに」出したり受け取ったりして成り立ちます。
ここで、「あいつは、情報を取ってばかりだ」となると信頼は崩れてきます。
取ってばかりでも良いけど、使った結果をフィードバックする、など様々に関わり合う
ことができます。これを一例として、相手を信じることができなくなればコミュニティは
うまく行きません。
どうしたら、信頼感が出るか。意識してダイアログ(対話)の機会を作る。参加よりも
さらに何かをする参画することに価値をおけるように話したりマナー化するなどが考え
られます。
・運営への工夫
実践コミュニティは、多くの場合制度化されない組織です。
支援の環境は作れても、強制はできません。また、機械ではなく関わっているのは人です。
好不調や繁忙の波もあります。運営の工夫をするのが良いでしょう。
では、どうすれば良いでしょうか。
例えば、「極端に気をつける」「思いやる」「状況を見極める」ことが有効でしょう。
それは、コミュニティの方針で文書化することとなっても極端に文書化すると時間も手間もかか
りすぎるだけで使う楽しさが無くなるので、もっと軽いところから実践するなどです。
実践コミュニティと言わずとも、自分の会社の知恵を共有してもっと良くなりたい。
共有すると部下が育つ、知恵を融合して新たなことが生まれる、効率良くして別の事に挑戦したい。
こういった動機の「仕事向上の活動」をしてゆこうよ、ということでも良いかもしれません。
そこへの手法は、あります。