「コモングッド型リーダーシップ」(CGL)は、ベネボレントリーダーシップ(BL)を実践活用できる手法として発展させたものです。
(もう一つの背景は、「ベネボレント」の言葉や概念にあまりなじみが無い(直訳で「慈悲」)ので、BLのそもそもの目的である「コモングッド(共通善)」を目指す・実現するリーダーシップに名称を寄せています)
CGLは、4分野の領域から構成されています。
それは
精神性 道徳性 革新性 社会性 です。
今回は、「精神性」の現状について。
◎現状における精神性の問題
労働環境やリーダーシップなど働く場面において、問題は様々起こっています。
「精神性」精神や心にまつわる現象や出来事、特に問題となるようなことについて取り上げてみましょう。
●精神疾患 年420万人
精神疾患を引き起こしている人が、年420万人にもなっています。
(令和3年の厚生労働白書)
日本の労働人口が6860万人(2021年度)なので、おおよそ20人に1人は精神疾患となる計算です。
ご自身の職場、部とか課とか職場は何人くらいでしょうか?
20人くらいかなぁ と思われたら、その中の1人は精神疾患を抱えている可能性があるということです。
●日本は生産性・孤独感が世界より高い
マイクロソフトの分析によると、コロナ禍の中で日本では、世界と比べると生産性は高いが孤独感やストレスも高い(悪い)との結果が出ています。
孤立感などによって、キャリアや仕事のやりがいについても悩みを抱えているという分析がされています。
◎現状における精神性の対策
「精神性」にまつわる対策や解決策も近年いろいろと出てきています。
例えば、グーグルは「マインドフルネス」(瞑想の一種)の研修を取り入れはじめています。
「マインドフルネス」は、静かなブームを呼んでいますね。
マインドフルネスの瞑想に慣れてくると(実践を続けると)落ち着くようになり、考えも明晰になる効果があります。仕事上の考え・判断も的確で創造的になってきますね。
また、「インテグラル理論」という「ティール組織」の基礎となった心理的な理論が普及してきています。
精神的な記述や考え方の色濃い理論がビジネス分野でも受け入れられ活用がされてきています。
他にも問題や起こっている現象はありますが、今回は「精神性」にまつわる現状をご紹介いたしました。
この分野ひとつをとっても、各種の問題や解決・対策の方法や理論が出てきているのが判ります。
マインドフルネスは、日本では禅・座禅や内観を企業研修で使うということが行われてきました。
海外からの逆輸入の方がひょっとすると取り入れ易いのかもしれません。
[参考]
オンラインワークショップ研修 コモングッド型リーダーシップ
[ブログ]
2021/08/30 ベネボレントリーダーシップ
2021/09/01 コモングッド型リーダーシップ
2021/09/06 コモングッドの4分野