「マインドフルネス」という言葉は、近年ますます目にするようになってきました。
グーグルも導入しているということで、本も出版されています。
「グーグルのマインドフルネス革命」という本です。
「なんとなく瞑想かな」とか
「流行っているな」など ちょっとした感想もお持ちかもしれません。
マインドフルネスは、もともと仏教が元になっています。
仏教がアメリカで布教される中で、仏教の目指す理想の状態(柔らかい表現にしていますが)
に至る道(方法)も伝えられました。
理想の状態に至る道のことは「八正道」です。
仏教に触れたことのある人は聞き覚えがあるかもしれません。
八正道とは「正見」「正思」「正語」「正行」「正命」「正精進」「正念」「正定」です。
ここで全てを解説することは、到底無理なので、マインドフルネスに関係しているところに注目します。
八正道は、英語で The Noble Eightfold Path です。
この中の、「正念」が Right mindfullness となります。
では、最近注目されている マインドフルネス/正念 とは、
『正しく今現在の状況に気づいている状態』 となります。
様々な表現がされていますが、
「『今ここ』の状況を気づいている状態」 とも言えます。
『今ここ』という言葉も、目にすることがあると思いますが、まさに過去でも未来でも無く現在に着目するということになります。
では、そのためにどのようにすればよいいか、どのような訓練・トレーニング方法があるかというと、
その一つは、
今起こっていることを静かに説明する
これも言い換えると、
今知覚していることに静かに集中し観察する
ことになります。
(上記の定義や説明は、多くの方の説明を元にして少しわかりやすく変えています)
「今起こっている」とは過去のことでも無く、妄想の未来や起こってもいないことは、思ったとしても静かに今の知覚に焦点を合わせ直します。
「静かに」とは、無理にぎゅーーーっと念を込めるのではなく、肩腕頭の力を抜いて知覚されるに任せて、「電車の音」とか「そよ風が顔で感じた」など無理な知覚をしないということです。
「説明する」とは、上記で「静かに」したところで知覚した「耳で聞こえた」電車の音を「電車の音」とだけ心の中でつぶやくことです。「電車の音」とつぶやいた後で(内語した後)「あの電車は東急だ」とかの思いが出たら、妄想連想なので気づいた時点で妄想を止めます。
ご存じの方は、ヴィパッサナー瞑想 ということが判ると思います。
マインドフルネス瞑想とヴィパッサナー瞑想は、実践としては同じものがほとんどです。
但し、マインドフルネス瞑想は、医療・治療・成長といった、現実のメリット・利点を得るのが目的となります。
ちなみに、ヴィパッサナー瞑想は、八正道の道の一つで、仏教で言うところの理想の状態への取組・姿勢、いわばトレーニング方法の一つとなります。
仏教の「正念」が、アメリカで医療などの効果を見出され、医療・治療・成長の分野で「マインドフルネス」「マインドフルネス瞑想」として普及し、日本にも渡ってきています。
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私どもも、マインドフルネス、もしくはどちらかと言うと起業後間もない頃からヴィパッサナー瞑想にも注目していました。
近年ではマインドフルネス協会も立ち上がっています。
会員として、マインドフルネスのエッセンスを人財育成や組織開発の手法のひとつとして、取り入れておりいます。
ご参加の皆様も、モチベーションや過去を辿る演習、落ち着いて考える一環などで気がつく瞬間があるかもしれません。