古典の力(07)リーダーの思いやり

古典の力古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第七弾、中庸 第四章から

忠恕は道を違(さ)ること遠からず。諸(こ)れを己れにほどこして願わざれば、亦た人に施すことなかれ。(中略) 臣に求むる所、以て君に事うること、未だ能くせざるなり。

まごころで他人を思いやる忠恕は、身近な人の道によって人を治めることで、道の実践そのものと離れていない。(中略) 自分の家臣にこうあってほしいと望むことを、自ら行ってそれで自分の君主におつかえするということも、まだよくできていない。

職場でもビジネスにおいても、思いやりを持ちましょう、とは良く聞かれる話かもしれません。

リーダーにとって思いやりとは、どのように意識すればよいでしょうか。

リーダーの自分が「部下には、自分にこういう風に仕えてほしいな」と思うことはあると思います。

自分が望む風に、自分自身は自分の上司に仕えていますか?

上下関係における思いやりに気づくきっかけになるかもしれません。

この章、孔子が「忠恕は日常でもできると思うけど、自分がいやなことは他人にはしてはいけない。君子のような人が行う道は四つあるけど、まだ私には一つもできていない。それは、、、、」という形となります。

自分がいやなことは他人にもしない。
部下と自分の関係を思い起こして、部下に仕えて欲しいやり方で上司に仕えることを考える。

職場の縦糸の関係、思いやりの糸もちょっとした振り返りで強くなってくるでしょう。