古典の力(12)思いやりへの指針

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第十二弾、論語から

能く五つの者を天下に行うを仁と為す。これを請い問う。曰わく、恭寛信敏恵なり。恭なれば則ち侮られず、寛なれば則ち衆を得、信なれば則ち人任じ、敏なれば則ち功あり、恵なれば則ち以て人を使うに足る。

五つのことを世界中に行うことができたら、仁と言えるね。さらにおたずねすると、恭(うやうや)しいことと寛(おおらか)なことと信のあることと機敏なことと恵み深いことだ。恭しければ侮られず、寛であれば人望が得られ、信があれば人から頼りにされ、機敏であれば仕事ができ、恵み深ければうまく人が使えるものだ。

この内容は、どういったことを行っていることが「仁」なのか、その具体的な行動や態度の指針を示しています。

仁と言うと、小難しいようにも思えますが、ここでは「思いやり」とでも、ざっくりと定めておきます。

さて、この行動指針、仁を為すための指針として出てきていますが、リーダーとして思いやりを持って接する時の行動指針とも言えるでしょう。

恭しいこと
おおらかなこと
信頼されていること
機敏なこと
恵むこと

リーダーシップ、旗振り役としての動きの中で「思いやり」がキーワードになることも多くなってきています。
参考にしてみてはいかがでしょうか。