古典の力(20)明者

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第二十弾、老子から

人を知る者は智なり、自ら知る者は明なり。人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。

他人のことが分かる者は智者であり、自分のことが分かる者は明者である。他人に打ち勝つ者は力があるが、自分に打ち勝つ者は本当に強い。

本当に力のある人とはどのような人でしょうか。
知恵があったり力があったりする人、こういった人も力のある人でしょう。

ちょっと見方を変えてみましょう。知恵や膂力が優れているという物差しとは別の物差しで測ってみます。

自分のことが分かっている人、自分のことが分かっていない人です。

自分のできること以上の事は、当然ながら自分ではできません。
時や場合、自分の職位などでできることも変わってくるでしょう。

他人のことをあれこれ言う前に自分自身のことを知りなさい、とは良く聞かれます。
自分の事(できること、やりたいこと などなど)が良く分かった人は強いです。
さらに、怠惰に押し流されることなく自分に勝つ人、明晰に考えて自分に勝っている人、克己心のある人は本当に強いですね。

すごいスポーツマンには、そのような人が多いようです。イチローがぱっと思い浮かびます。