古典の力(31)逆説

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第三十一弾、老子から

自ら見ず、故に明らかなり。自ら是とせず、故に彰(あら)わる。自ら伐(ほこ)らず、故に功有り。自ら矜(ほこ)らず、故に長し。

みずから見識ありとしないから、ものごとがよく見える。みずから正しいとしないから、是非があきらかになる。みずから功を誇らないから、功がたもてる。みずから才知を誇らないから、長続きする。

ごく自然に腰が低い人は、あまり誇りません。あまり正しさを言いつのらない方が、正しさがより際立つようです。

ものが窪んでいるからこそ満たすことができ、破れているからこそ新しくできる。とも言っています。

逆説的なことが、却って真っ当なのかもしれません。