話し合いに限らず、気になる言葉、集めてみます。
今回は、 「否定」 と 「批判」 です。
広辞苑では
否定 (negation)
・そうでないと打ち消すこと。(価値などを)認めないこと。
批判 (criticism)
・物事の真偽や善悪を批評し判定すること。ひばん。
・人物・行為・判断・学説・作品などの価値・能力・正当性・妥当性などを評価すること。否定的内容のものをいう場合が多い。
漢字に着目すると(広辞苑、常用字解)
否
拒否、欲しない
不と口から成り立ち、口(祝詞)を神が承諾しないこと
定
さだめる、たしか
ものごとが落ち着いて激しい変化が無い、さだめるの意味
→ 拒否とさだめる、欲しないとさだめる
批
良否、是非などを決める
くらべる、強くうつ→強くくらべる
判
見分けること、優劣・可否を定めること
いけにえの牛を二つに分かつ形。わかつ、わける、わかれるの意味、さばく、あきらかにする。
以上のようになります。
さて、「批判的なものの見方をしましょう」といった場合、「否定的」なものの見方が多くなっていませんか?
否定が過ぎると、明確な物差しが無いのに否定をすると、人はどんどん萎縮してしまいます。
話し合いの場合は話が止まってしまい、建設的な意見が出なくなり、ものごとが決まりません。
チーム活動の場合は、やる気がそがれてしまい、業務を行う力や創造性が低下します。
否定的な対応・言動が目に付くようであれば、意識的に「基準」や「比較対象」「比較内容」をしめす批判的な対応・応答を心がけてはいかがでしょうか。
否定しっぱなしでフォローも無いようでは、伝えたことにはなりません。
ちなみに、否定的な言動が習い性になっている人やチームへの、否定がどのくらい悪い影響を与えるかを実感するカンフル剤のようなカリキュラムもあります。
「否定なんかしていないよ」という方が、「はっ」と気がついて、う~んと自省されることもしばしばありました。
否定の言動、振り返ってみるのも良いかもしれません。