気になる言葉(18)SDGs

SDGs という言葉を聞いたことはありますか?

SDGs(エスディージーズ)とは「Sustainable Development Goals」(持続可能な開発目標)の略称です。

2015年9月の国連のサミットで世界のリーダーによって決められた、国際社会共通の目標となります。
このサミットでは、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
この中心となる「持続可能な開発」への目標を SDGs と呼んでいます。

SDGsには、17の目標があります。そして、さらに細分化された169の具体的な目標(ターゲットがあります)
少し要約して、17の目標を挙げてみましょう。(外務省の文書より)

目標1 :貧困をなくそう
目標2 :飢餓をゼロに
目標3 :すべての人に健康と福祉を
目標4 :質の高い教育をみんなに
目標5 :ジェンダー平等を実現しよう
目標6 :安全な水とトイレを世界中に
目標7 :エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標8 :働きがいも経済成長も
目標9 :産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10:人や国の不平等をなくそう
目標11:住み続けられるまちづくりを
目標12:つくる責任つかう責任
目標13:気候変動に具体的な対策を
目標14:海の豊かさを守ろう
目標15:陸の豊かさも守ろう
目標16:平和と公正をすべての人に
目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

この17の目標に対して、さらに具体的な目標がそれぞれに10個程度ずつ定められています。
これで、169のターゲットとなります。

そして、ジーシフトは、SDGsをわずかな力ではありますが、推進して参ります。

それは、

「目標4 質の高い教育をみんな」に の目標の内の、次のターゲットです。

4.4 2030 年まて゛に、技術的・職業的スキルなと゛、雇用、働きか゛いのある 人間らしい仕事及ひ゛起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合 を大幅に増加させる。

私たちは、15年、ひとりひとり、そして組織や会社が人間らしく働きがいがある仕事・活動ができるべくコンサルティングや研修を担当させていただいてまいりました。

その一つの結実、表現が「役を立てる」という言葉に集約されています。

SDGsという、世界的な目標と合致した事業を行っていたことに対して、うれしくもあり驚きも感じています。

ジーシフトの活動が多くの方やひいてはSDGsといった目標をとおして、世界につながればと考えています。

気になる言葉(17)自助

気になる言葉、今回は 『 自助 』です。

自助、広辞苑では、

自分で自分の身を助けること。他人に依頼せず、自分の力で自分の向上・発展を遂げること。

自助は、英語では、self-help です。コリンズでは、

Self-help consists of people providing support and help for each other in an informal way, rather than relying on the government, authorities, or other official organizations.

Self-help consists of doing things yourself to try and solve your own problems without depending on other people.

自分のことは他人任せにせず、自分で行うということですね。

とある自分の事柄について、自分から判断せずに時間切れ、とか他人に指摘されるまで気付いていないといったことは無いでしょうか。

自分から参加する、参画する、自分から関わる、自分が主人公、様々な言い方があると思います。

「自分から」がキーワードでしょう。

でも、自分だけとか、孤立とか孤独、ましてや独善ではありません。

なかなか、事に向き合うにも色々な関わり方があります。

「何の為に」そうしているのか思い起こすと、役に立ちそうです。

気になる言葉(16)経済合理性

気になる言葉、今回は 「 経済合理性 」です。

原発事故、終息が見えません。まだまだ心配な時が続きます。

原子力発電所は経済合理性に優れているということが言われていました。

経済合理性、判るようであまり判りません。

いろいろと紐解くと次のような意味が読み取れます。

ある行動をとるときの判断基準として、「便益」が「費用」よりも高い時に行動し、逆に便益が費用よりも低い時は行動しないこと。
複数の選択肢があるときは、「便益-費用」が最大の行動を選択する。

言葉が難しいのであとでまとめるとして、次のような意味でしょう。

最も自分の金銭が儲かる行動をする

原子力発電所が最も儲かるか、誰にとって儲かるのかは少しずつ見えてきているようです。
気になる言葉の解説なので、言葉の解説を続けましょう。広辞苑などからです。

経済
 人間の共同生活の基礎をなす財・サービスの生産・分配・消費の行為・過程、ならびにそれを通じて形成される人と人との社会関係の総体。転じて、金銭のやりくり。

合理性
 道理にかなっていること。論理の法則にかなっていること。
 行為が無駄なく能率的に行われること。

便益
 都合が良く利益のあること

費用
 物を買い、または使用するために要する金銭。いりめ。
 特に、企業が収益をあげるために消費した財の価値や借りた資本の利子などの総称。

経済用語を広辞苑というのも何なのですが、一つの参考です。

さて、経済合理性に戻ります。
金銭が儲かれば良いのか、そして誰の金銭が、、というところに焦点が当たって来ているようです。
しかも、儲かっているのは幻想であったのかもしれません。

気になる言葉(15)がんば

気になる言葉、今回は 「 がんば 」です。

「がんば」末尾がありませんね、、、

日本中で、年々様々な災害が起こり何とか対応しようとしています。

被災した方も、そして被災はしていない自分たちも、やり遂げよう心を奮い立たそうという気遣いの言葉があふれてきています。

がんばれ、 がんばろう、 がんばりましょう、 がんばって、 がんばっていこう

どんな言葉が良いのでしょうか。

上記の言葉、どれも正解だと考えます。

「えっ、でもこの言葉はダメだと聞いた」という突っ込みがすぐに来そうですね。

ということは、どれも不正解かもしれません。

がんばっている人に、「がんばれ」と言うのは良くないという話しだと思います。

言葉掛け、言葉掛けをした相手にどうなって欲しいのでしょうか。

いろいろ考えた上で言葉掛けすると思います。

正解・不正解は、ひとつは相手の状況によるのではないでしょうか。

大変なことがあった直後の段階では「がんばれ」も有効でしょう。
放心している場合ではなく、気付けとして励ますための「がんばれ」ですね。
声をかけてくれる人がいるだけでも安心するかもしれません。

ただ、何日もずっと大変な状況だと「がんばれ」は反感を持たれる言葉に早変わりする可能性が大きくなります。
その場合は、そのままで良いといった思いが伝わる方が良いのではないでしょうか。

自分の思いは相手には届いているだろうか。役に立っているだろうか。

一人一人相手の境遇や状態が違います。自分の境遇も違います。

それでも、相手を慮って言葉を発することは大切なことだと考えます。

同じように声をかけても、伝わる場合伝わらない場合もあると思います。
それでもめげてられないので、相手を慮って言葉をかけ続ける、行動し続けるのだと思います。

で、「がんばれ」が良いのか「がんばっていこう」が良いのか、、、、

日本中の人がそれぞれの持ち場で十分にがんばっていることを頭に入れておいて、自然体で「がんばっていこう」くらいが今は良いのではないでしょうか。それぞれの持ち場で自分のできることでがんばり続けるのでしょうから。

言葉掛けをする時に、その言葉で思いが伝わるのか、ちょっとだけ考えてみても良いかもしれません。

気になる言葉(14)だめ

気になる言葉、今回は 「 だめ 」です。

だめ、否定語ですね。

何かをすると、提案すると「だめだねぇ」「違うよ」という言葉を聞くことがあります。

ややもするとめげてしまいます。

「だめ」と否定されるのが、それこそ全てだめな訳ではありません。

信念や基準があって「だめ」なものは、基準を満たしていない、信念や理念に沿っていないのでだめなのです。

理由のわかる 「だめ」 ですね。

もっとも混乱するのは、理由もなく、そして相手への思いやりや育てようという気もない「だめ」です。

この場合は、なぜ「だめ」と言うのでしょうか。
理由がわからないのでわからない、、、、というのもトンチのようで正解なのですが、ちょっとだけ推理してみます。

この「だめ」を少し補足すると、「私はだめと思った」くらいになるでしょう。

私には肯定できなかった。私には受け入れられなかったとも言えます。

肯定できない、受け入れられないものは何でしょうか。

例えば、好き嫌い、の嫌いなもの。
理解ができないもの。
脅威を感じるもの。

こんな感じになります。

理由も思いやりもなく「だめ」という言葉が出る背景には、「嫌い、理解不能、脅威」このような感じ方をついしてしまうこともあります。

では、「うちの上司は理由もなくダメだしする」とめげている人には、、、、、

少し上司を観察して、好悪か理解か脅威など何が「だめ」の言葉の引き金になるかを見てみましょう。
好悪であれば、好きなことと理論とをセットで対処する、などの手があります。

気になる言葉(13)何のため

気になる言葉、今回は「何のため」です。

「何のため」 目的ですね。

広辞苑では、

もく‐てき【目的】
(1)成し遂げようと目指す事柄。行為の目指すところ。意図している事柄。
(2)〔哲〕意志によってその実現が欲求され、行為の目標として行為を規定し、方向づけるもの。

字解では、

「目」は目です。相手に対する最初の行為、精神的な交渉も意味します。

「的」は「まと」です。弓や銃で撃つ射的の「まと」です。

なぜ、この言葉「何のため」「目的」が気になるのかと言うと、、、、

何のためを明快に語れないことが増えてきている、からです。

失敗して反省する時を考えてみましょう、

「なぜこれをしたのだ!」と言うと、咎め立てているようです。物事の原因を問い詰める言い方です。
これはこれで必要な時もあるのですが、いつもいつも部下にこんな言い方をすると改善は進みません。

「何のためにこれをしたのか」と問うと、行動の目的が返答されます。目的が無い・薄いも判ります。
したこと(手段)が目的に合っていなければ、精度の良い改善が期待できます。

何のために、、、、、何をする。という意識付けがあれば、後でも今でも修正がききます。良い方向に進める確率が高まります。

ところが、

(いきなり、、、)、、、、何をする。と聞いたとしましょう。

周りからは「何で、それをするの?」と、突っ込みを入れたくなると思います。

仕事であれば、もしくは「良い行動・目的に沿った成果を出す」ためには、「何のため」を意識した方が良いです。

上司が部下に指示を出す時も、
「○○だから、これを明日までに、、、」と何のためを入れると部下も上司も指示の納得性が高まり、良い行動が期待できます。

「目的・何のため」は、いつも気にかけて、気にかけかけ過ぎることはない言葉です。

気になる言葉(12)してくれない

気になる言葉、今回は 『 してくれない 』 です。

コミュニケーションの悩みを伺っていると、

  「~してくれない」

という言葉が出てくるときがあります。

「上司が○○してくれなくて」
「営業が△△の情報をくれなくて」

イライラしますよね。

自分はイライラしているのに、相手はのほほん、、ということもあるでしょう。

してくれない  は

XXを期待しているのに、行ってくれない

ということですね。
どちらも、本人にとってはイライラかもしれません。

ここで、1点注意点が

□□を相手が約束したのに、してくれない

は、相手が約束を守ってくれていない、ということです。

■■は約束しなかったけど、やってくれると勝手に期待していて、してくれていない

のは、自分の妄想です。

さて、どちらの場合も「自分ややっているのに」「がんばっているのに」という思いがあるでしょう。

約束不履行の場合も、妄想の場合も対応方法はありますが、まずは「そういった相手がいる」ということで「次の行動をとってみる」のも一つの手でしょう。

「してくれない」と言い続けると、、、、他人のせいにして自分が動かない、ということになりかねません。

気になる言葉(11)信頼

気になる言葉、今回は 『 信頼 』 です。

コミュニケーションをテーマにすると、「信頼」という言葉が重要なポイントで出てくることがあります。

「あの人と信頼関係が築けていない」
「信頼を勝ち取った」
「信頼されているから大丈夫」

信頼を広辞苑で見てみましょう

信頼 信じてたよること

漢字そのままですね。

どういったイメージが湧きますか?
私には、お互いが安心して協力しあうような、見えなくても揺るぎないつながり、といったイメージのように見えます。

さて、信頼がキーワードとして出てくる状況とはどのような状況でしょうか。

その言葉が特別に出てくるということは、十分に満たされているか、欠けているかなどによって強く意識がされているということです。

信頼が、されていないとしましょう。

自分が相手を信頼するには、相手から自分を信頼してもらうには、第一歩としては何をすれば良いでしょうか。

と、このままでオープンエンドでも良いのですが、一つのヒントです。

お話は足りていますか?

気になる言葉(10)だから

気になる言葉、今回は 『 だから 』 です。

「だから」という言葉、日常で良く使います。

○○だから、△△である。

△△の理由が○○だということを言っています。理由の使い方ですね。

「だから」という言葉、こんな時も使います。

○○だから、うちの会社ではできないんだ。

子会社だから、うちでは動きがとれないんだ。
人数が多いから、面倒が見きれないんだ。

確かに「理由」の使い方をしています、その上でもっと特徴的なことがあります。

 言い訳

です。

何かをするのに、しないのに、言い訳をしていることはありませんか?

何かと言うと「うちは●●だから出来ないんだ。」と言ったきりで何もしない、そんな風になっていませんか。

その「だから」は言い訳かもしれません。
言い訳をして良い状況であれば良いでしょう。

そうでなければ、変わった方が良いですね。

変わるためには、、、、例えば、言い訳の「だから」が出た瞬間に、その直前に感じている感情や考えた事柄を振り返ってみましょう。
その事柄への自分の反応パターン、思考パターンに言い訳への改善のタネが隠されているかもしれません。

気になる言葉(09)戦略

気になる言葉、今回は 『 戦略 』 です。

戦略、良く聞きますね。

戦略と聞いてどのような戦略を思い浮かべますか?

販売戦略
買収戦略
出口戦略
経営戦略
技術戦略
国家戦略

戦略 広辞苑では、

(strategy)戦術より広範な作戦計画。各種の戦闘を総合し、戦争を全局的に運用する方法。転じて、政治・社会運動などで、主要な敵とそれに対応すべき味方との配置を定めることをいう。

コウビルドでは、

strategy

・A strategy is a general plan or set of plans intended to achieve something, especially over a long period.
・Strategy is the art of planning the best way to gain an advantage or achieve success, especially in war.

敵を定めて戦いを成功に導く方法  のようです。

端的には、敵を打ち負かす方法、とも言えそうです。

仰々しくて、勇ましい感じ、かつ高尚、高度な感じの言葉ですね。

さて、経営を行う上で、敵はどなたでしょうか。
競合他社?
競合他社は必ず敵、、、、、なんでしょうか?

では、顧客戦略という言葉では、敵は、、、、、お客様??

言葉は世界を作ると言います。

戦略、戦術、戦うという言葉を使えば使うほど、敵を想定するような考えになっていませんか。

その人は、相手は、本当に敵ですか?

相手を想定して、打ち負かす。
部下を、従わせる。

といった、情報は満ちあふれています。書籍名でも「~を操る心理戦術」といった題名に惹かれたりします。

とは言え、戦略、戦術といった言葉は経営用語で良く出てきます。
ちなみに、バランススコアカード(BSC)でも、戦略マップとありますね。

戦略・戦術、伝わる言い回しとして、ほどほどにつきあいましょう。
「戦う」と「敵をつくる」という考え方が好きならばそのまま使い続けても良いでしょう。嫌だなと思ったならば自分から言葉にするときは工夫を加えてみても良いかもしれません。

例えば、シナリオ とか 脚本 とか、、、、

面倒なことに、 戦略シナリオ といった題名の本もありますが、、、、、

言葉は世界を作ります。
社会構成主義の考え方です。

意識せず使っている言葉、ちょっと立ち止まって見直してみても良いかもしれません。