ビジョン共有の方法(03)グループで深く共有

ビジョン共有ビジョン共有ワークショップの実施パターンを解説しています。

今回は、小グループで少し深くまで共有する場合です。

グループの活動ビジョンや価値観、問題点などの本質を深く共有できます。

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ビジョン共有ワークショップ 実施パターン2 【グループで深く共有】

【人数】 : 5~10人程度(同一組織、1グループ編成)

【目標】 : ビジョン(思い・問題点)の本質の共有

【日程】 2日(連続)

【ステップ例】
 ① 目標や前提条件、感情の共有
 ② 信頼関係の醸成
 ③ 目標に向けた議論、信頼関係を築いた率直な意見交換
 ④ 本質についての価値観、意見のすりあわせ
 ⑤ 合意の上でのとりまとめ
 ⑥ 合意内容の確認

【役割】
 ファシリテーター、 書記、 タイムキーパー、 メンバー

【アウトプット】
 特に無い場合も多いです
 ステップ⑥の板書内容をアウトプットとしても良いです。

【適用例】
 事業ビジョンの本質の共有
 プロジェクト目標の本質の共有
 問題の本質の共有(表面上の問題の本質をとことんまで考えて共有する)

【コメント】
 ビジョンの本質まで共有する場合は、一段深い信頼関係の構築や価値観をすりあわせる時間が必要となり、経験上2日程度の時間が必要な場合が多いです。
 表面上の共有から本質の共有・すりあわせに至るプロセスで対立や葛藤等が起こる場合があります。
 
 ワークショップ(会議)の主催者による、ゴールとプロセスの設計が必要です。
 ファシリテーターを始め、それぞれの役割を果たすという周知が必要となります。
 ファシリテーターの方は、発言しやすい場づくりやプロセスの促進、合意のサポート等を行います。
 また、表面的な合意でなく本質への気付きを促進させるファシリテートを行います。

 ビジョン共有のみを行う場合は少ないです。ビジョン共有をきっかけとしてPDCAサイクルを回したり、コミュニケーションを深めるしかけを作る等の外側のプロセス設計も必要となります。

 グループの信頼関係を改めて構築する場合や対立や葛藤等で共有しづらい場合は、さらに時間がかかることも多いです。
 連続した時間を取れない場合は、同じ深さの共有ができるまで2日以上の時間がかかります。

ということで、ビジョン共有の方法について、解説を続けてゆきます。

日常考えているビジョンや問題点は、よくよく対話をしてみると別の切り口の価値観に基づいていることが多いです。
じっくりと深く、様々な切り口で対話して気づくことによって、皆で共有できる本質にたどり着きます。

まずは、皆さんのチームの目標を共有する時間を何回か持って、共有する内容が深まってくるのを体験してみてはいかがでしょうか。

ビジョン共有の方法(02)グループで共有

ビジョン共有ビジョン共有ワークショップの実施パターンを解説してみます。

実際には、各現場の環境、ゴール等を踏まえてプロセスを設計することにご留意下さい。

良くある、日程・人数・ゴール(おおよその)パターンで解説します。

(ワークショップが判りづらければ、会議とご理解下さい)

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ビジョン共有ワークショップ 実施パターン1 【グループで共有】

【人数】 : 5~10人程度(同一組織、1グループ編成)

【目標】 : ビジョン(思い)の共有

【日程】 1日

【ステップ例】
 ① 目標や前提条件、感情の共有
 ② 目標に向けた議論、信頼関係を築いた率直な意見交換
 ③ 合意の上でのとりまとめ
 ④ 合意内容の確認

【役割】
 ファシリテーター、 書記、 タイムキーパー、 メンバー

【アウトプット】
 特に無い場合も多い
 ステップ④の板書内容をアウトプットとしても良い

【適用例】
 事業ビジョンの共有
 プロジェクト目標の共有
 問題の共有

【コメント】
 ビジョンや問題点を少人数で共有は、1日で達成できることが多いです。
 ワークショップ(会議)の主催者による、ゴールとプロセスの設計が必要です。
 ファシリテーターを始め、それぞれの役割を果たすという周知が必要となります。
 ファシリテーターの方は、発言しやすい場づくりやプロセスの促進、合意のサポート等を行います。
 各役割はそのままの名称で役割分担しなくても結構です。例えば、ファシリテーターの役割はファシリテーターと名乗らないでリーダーの方が行っても構いません。チーム状況や目的に応じてアレンジしてください。

 ビジョン共有のみを行う場合は少ないです。ビジョン共有をきっかけとしてPDCAサイクルを回したり、コミュニケーションを深めるしかけを作る等の外側のプロセス設計も必要となります。

 グループの信頼関係が深く無い場合や、ビジョンの本質をとことん突き詰める場合はさらに時間がかかることも多いです。

ということで、ビジョン共有の方法について、解説してゆきます。

上記は、1日の場合でした。2時間の会議なら2時間なりの、半日なら半日なりの成果が出てきます。

また、皆が納得するといった深いゴールや大きなテーマのゴール、大人数等々の場合は、やはり時間が必要となります。
まずは、気軽に自分のチームの目標を共有する時間を持ってみてはいかがでしょうか。

ビジョン共有の方法(01)その前に

ビジョン共有リーダーの思いを多くの人に伝える場面は数々あると思います。
3人程度の小グループの場合もあります、100人や1000人以上の場合もあると思います。

さて、ビジネス現場で伝えるリーダーの思いもいろいろあります。
細かい指示、週間・月刊目標、問題の提起、部下の問いかけへのコメント等々千差万別です。

リーダーが伝える思いの中で、多人数で全体として共有をしたい内容があると思います。

例えば、「ビジョン」「目的」「事業・プロジェクト目標」「価値観」等です。

こういった思いは、どのように共有していますか?
例えば、以下の方法が考えられます。

①紙やメールで連絡する。
②会議でリーダーが読み上げて質疑応答する。
③事業部説明会で説明する。(②の人数拡大版)
④地道に機会ある毎に対話する(社内、飲み会)

ここで、こういった今までの方法でリーダーの思いを伝え、共有をして、リーダーが思った共有の状態になかなかならなかったことも多いと思います。

一言にすると「部下は判っていない」「メンバーは動かない」といったリーダーのいらだちが募ることも多いかもしれません。

そこで、こういったリーダーの思いの共有、一言にすると『ビジョン共有』を行うにはいくつか方法があります。

少し解説してゆきます。

まず、ビジョン共有を行う準備段階として例えば以下のような内容を検討した方が良いです。
条件・状況の確認ですね。

① 人数的な条件
  10人程度の場合、100人程度の場合

② 内容的な条件
  価値観等深い内容か、もっと違うプロジェクト目標等か

③ 目標の条件
  思いの共有で十分な場合、行動計画まで立案する場合
  PDCAサイクルを回さなければならない場合

④ 状況的な条件
  信頼関係を回復しなければならない場合

⑤ 日程的な条件
  1日でゴールに到達したい場合、3ヶ月程度時間をかける場合

⑥ 組織的な条件
  一つの組織の場合、同社内横断組織の場合、顧客や外注先等複雑な組織関係の場合
  合併等の組織の場合等の組織的な条件

⑦ 評価指標の条件
 BSC(バランススコアカード)等で戦略マップや評価指標まで算定するのか

他 ビジョンを問題と置き換えて、「問題共有」や「問題の本質」をとことん話して問題の本質への対応を考えるという場合も考えられます。

ビジョン共有の方法について、解説を続けます。