反省、その第5回です。
反省、英語ではどのように表現するでしょうか。
反省
reflection
後悔・悔い
regret
自省
self-examination
回顧
review
反省する・振り返る
reflect
悔いて反省する
search one’s soul
振り返る
look back
内省
introspection
反省することをリフレクションというカタカナで表現することも多くなってきています。
光の反射のことにも通じますね。
日本語との違い、面白いですね。
反省、その第4回です。
東洋で最も古い書物に、「易経」があります。
当たるも八卦、当たらぬも八卦で、棒が六本並んでいる様な
三
三
こんな、前掛けをした占い、に関するもの、と言えばピンと来るかもしれません。
この易経、時の移り変わりや状態の変遷を弁じた哲学書でもあります。
その中で、このような一節があります。
君子終日乾乾。夕惕若。厲无咎。
君子、終日けんけんし。夕べに惕若たり。危うけれども咎なし。
君子のように徳の高い人は、一日中一生懸命に働いて、一日が終わる毎に頭を垂れてその日悪かったことを反省する。危ういけど、問題は無い。
徳の高い、高くなるような人は、一日手を抜かず励んで、さらに明日良くなるように反省をしている。
と言っています。
人間ができる、仕事ができる、徳が高くなるためには太古の昔から反省が重要とされています。
反省、その第3回です。
前回、「自照」という言葉がありました。
自分自身を省みて観察する
自分自身を客観的に冷静に見る
こんな意味です。
さて、経営の神様、松下幸之助は、人を育てるといったことにも非常に力を注いでいました。
特に素直さについては、書籍まで出版しています。
松下幸之助は、反省についてどのように語っているでしょうか。
実は、反省という言葉よりは別の言葉を使っています。
自己観照
です。
自分自身を外から見るように観察する
という意味で使っています。
何故反省という単語が見えないのかは浅学なため判っていません。
一つの考え方としては、「反省」という単語が非常に否定的な意味を伴って世間に流通していることのように推測できます。
これは、「内観」にも当てはまります。
反省、その第2回です。
反省という言葉、似た言葉があります。
似た言葉もついでに眺めると、少し浮かび上がるモノがあるかもしれません。
広辞苑と角川類語新辞典が大活躍です。
反省
自分の行いをかえりみること。自分の過去の行為について考察し、批判的な評価を加えること。
自省
自分の行為や態度を反省すること
内省
深く自分を省みること
内観
自分の意識や体験を自ら観察すること
振り返る
思い出す、過去をかえりみること
省みる
過去のことを思う、回想する、反省する
省察
反省して善悪などを知る。自分自身を省みて考えめぐらす
自照
自分自身を省みて観察する
自分自身を客観的に冷静に見る
「反省」に焦点を当ててみましょう。
反省しなさい! と小学生時代に先生から言われたような、、、、、言われましたね。
でも、他人から反省を強要されても、なかなか反省しないものですね。
今でも、失敗すると、、、「あっ、しまった。」と心でつぶやいてしまいます。
ここで、「次からは良くしよう」と思うか「まぁいいか」もしくは黙殺するかの積み重ねで大きく変わってきます。
さて、
反省とは、広辞苑で
自分の行いをかえりみること。自分の過去の行為について考察し、批判的な評価を加えること。
とあります。
改めて分解してみると、特徴的なのは次のような言葉です。
自分の
他人ではありませんね。
過去の行為
未来と言うことではなく、自分が起こした事、行動ですね。
考察 (広辞苑)
物事を明らかにするためによく調べて考えること。
批判 (広辞苑)
物事の真偽や善悪を批評し判定すること。
人物・行為・判断・学説・作品などの価値・能力・正当性・妥当性などを評価すること。
否定的内容のものをいう場合が多い。
評価 (広辞苑)
善悪・美醜・優劣などの価値を判じ定めること。特に、高く価値を定めること。
広辞苑の定義だけが真実、、、なのではありませんが、世に広まっている一つの見方です。
さて、ついでに漢字の語源を見てみましょう。常用字解です。
反
崖の形と手の形、急な崖に手をかけて登ろうとして体がひっくり返っている状態。背く行為。
省
呪術的な強い目の力で見回ること
「背いていないかぁ」「悪い子はどこだぁ」、、、なまはげみたいです。
何かに背いていないかを強力に見ている字義ですね。