リーダーシップ論には、様々なものがあります。
ドラッカーは、次のように述べています。
「リーダーシップとは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である」
(プロフェッショナルの条件)
ここで、ドラッカーの思想的な源流となるメアリー・パーカー・フォレットによるリーダーシップを見てみましょう。
「リーダーとフォロワーは共に目に見えないリーダー(the invisible leader)、つまり共通の目的に従うのである。最高のリーダーはグループの前にこの共通の目的をはっきり示す。」(管理の予言者)
フォレットの他の言も補足してまとめると、
「共通目的をはっきりと示し、自発的に行動するよう支援する」
これがフォレットの考えるリーダーシップとなります。
共通目的をはっきりと示すことで、共通目的そのものがインビジブルリーダー(目に見えないリーダー)となり人としてのリーダーがいちいち何かを言わなくても自発的に動くようになることを示しています。
リーダーとしての大切な行動は、共通目的をはっきり示すことなのですが、当然ながらフォロワーが十分に理解し動けるような状況を作り出すことが大切になります。
フォレットは、和暦にすると大正の後期から昭和初期に活躍した人で、ドラッカーとは著作、講演録によるつながりとなります。
先見の明と表現しても足りない聡明な方のようです。
フォレットの主張するリーダーシップを発揮するための、資質などにも触れています。
管理の予言者、ひもといてみると得るところが多くあります。
私は、フォレットのこのリーダーシップの定義が非常にシンプルで腑に落ちるところだと考えています。
現在、リーダーシップについて色々とまとめているところです。
数多くのリーダーシップについての考え方が世の中に出ており、それぞれに良さがあります。
いくつかのリーダーシップについても、ここで簡単に解説していきます。