気になる言葉(05)自立

気になる言葉気になる言葉、昨日から連続です。今回は

 自立

です。

広辞苑で、

自立
 他の援助や支配を受けず、自分の力で判断したり身を立てたりすること。ひとりだち。

漢字も調べてみましょう(常用字解)


 正面から見た鼻の形。鼻を押さえる、指すことで自分自身を言うことから「おのれ、みずから」の意味


 大と一の組み合わせ。大は手足を広げた人、一は立つ位置。一定の位置に立つ人の形「たつ」意味。

さて、依存の回と同様に、自立と聞いてどのように感じますか?

良い、寂しい、かっこいい、大人、元服、甘えられない、嫌い、面倒、等々

心理学者の河合隼雄さんによると、昔は自立という言葉は余り使っていなかったのではないかと指摘しています。ではどんな言葉だったのか。「一人前」になる、「大人」になるといった表現です。
自立が強調され始めたのは、太平洋戦争後のことだそうです。そして、家族の関わりまで「家族のしがらみ」といった表現をして関わりを断ち切るのが自立の方向だと曲解してきてしまっているということです。

その結果は、、、、 自立ではなく、 孤立  を招いたと指摘しています。

欧米の人たちは自立も考え、自立した家族がどのように関わるかも考えるとのこと。

さて、そうするとどのように考えるのが良さそうかということになります。

河合さんによると、答えの表現の一つは、

 依存していることに感謝できる  のが自立している

ということだそうです。
親の言うことも聞くけど、自分の意見も言う。といったことになります。

別の表現では、

矛盾と見える考え方をもしっかり抱えて自分の足で立つ。

これが、河合隼雄流の自立です。

私なりに解釈すると、
 相手に感謝して自分を生きる  といったことなのかもしれません。

「誰にも頼らないで自立するんだ!」といった考え方は、社会からも、家族からも孤立を招くようです。

前回今回と、自立と依存という言葉にこだわってみました。

組織開発やチーム力アップといったことで、サポートさせていただく時、依存しすぎているリーダーやメンバー、そしてその逆で孤立しているリーダーやメンバーの方がいらっしゃることもあります。
もしも、皆さんの職場で思い当たることがある時は、人と人との間合いを意識できる活動を取り入れてみても良いかもしれません。

気になる言葉(04)依存

気になる言葉気になる言葉、今回は

 依存

です。

広辞苑で、

依存
 他のものをたよりとして存在すること。

漢字も調べてみましょう(常用字解)


 人に衣を添えた形。衣には人の霊が憑りつくと考えられたことから、「よる、よりそう」の意味となる


 才と子の組み合わせ。「ある、神聖なものとしてある、いきる、たもつ」の意味

さて、依存と聞いてどのように感じますか?

良い、悪い、嫌い、仕方ない、等々

小さな頃から「自分でやりなさい!」といったことを言われてきたかもしれません。
ややもすれば「他人に頼らないで、自分一人で行いなさい」というように捉えられるかもしれません。

話は変わって、システム思考はご存じでしょうか。食物連鎖でも結構です。縁起でも良いでしょう。
何かが起こると、それを契機にして別のコトが起こります。魚はプランクトンを食べます。海は蒸発して雲になって雨となって帰ってきます。

他に影響を与えないものはありません。

皆影響を与えあって存在しています。

関係し合っている、依存し合っています。

依存、もしかすると難しいテーマですが、どのように感じたら良いか一度考えてみてはいかがでしょうか。

気になる言葉(03)でも

気になる言葉話し合いなどでの、気になる言葉、集めています。

今回は、 でも  です。

「でも」 という言葉、話し合いなどで気になったコトはありませんか。

Aさん 私は、××と思う、、、云々。
Bさん でも、それは△△だよね、、云々。

この時の「でも」です。

一応、広辞苑で、

でも

・それまでの叙述を一応肯定しながら、改めて相反することを述べるのに用いる。それにしても。それでも。しかし。

他にも、大体といったことを指したりもします。

上記のAさんBさんの例の「でも」は、否定を表しています。

話し合いで、様々な発言に対して「でも、、、」から始める癖のある方がいます。

ここだけを取り上げると、AさんとBさんは対立しているのだな、と感じるでしょう。

でも、実はそんなこともありません。

AさんもBさんもほぼ「同じ」ことを述べていて、「少しの違い」に焦点が当たっている。

そんな場合もあります。

少しの違いとは、
・自分の表現ではない
・目的は同じなのに違う手段が受け入れられない
などなど、少しの違いを「受け入れられない」といった状態です。

「でも、でも、、、、」とお互いが言い合っている状態。
対立しているように見えている状態です。
話し合いに参加している人も困ってしまうかもしれません。

対立に見えるその状態、「同じ」ところがお互いに見つかると、対立から創造へと繋がるでしょう。

気になる言葉(02)否定と批判

気になる言葉話し合いに限らず、気になる言葉、集めてみます。

今回は、 「否定」 と 「批判」 です。

広辞苑では

否定 (negation)
 ・そうでないと打ち消すこと。(価値などを)認めないこと。

批判 (criticism)
 ・物事の真偽や善悪を批評し判定すること。ひばん。
 ・人物・行為・判断・学説・作品などの価値・能力・正当性・妥当性などを評価すること。否定的内容のものをいう場合が多い。

漢字に着目すると(広辞苑、常用字解)


 拒否、欲しない
 不と口から成り立ち、口(祝詞)を神が承諾しないこと


 さだめる、たしか
 ものごとが落ち着いて激しい変化が無い、さだめるの意味

 → 拒否とさだめる、欲しないとさだめる


 良否、是非などを決める
 くらべる、強くうつ→強くくらべる


 見分けること、優劣・可否を定めること
 いけにえの牛を二つに分かつ形。わかつ、わける、わかれるの意味、さばく、あきらかにする。

以上のようになります。

さて、「批判的なものの見方をしましょう」といった場合、「否定的」なものの見方が多くなっていませんか?

否定が過ぎると、明確な物差しが無いのに否定をすると、人はどんどん萎縮してしまいます。

話し合いの場合は話が止まってしまい、建設的な意見が出なくなり、ものごとが決まりません。
チーム活動の場合は、やる気がそがれてしまい、業務を行う力や創造性が低下します。

否定的な対応・言動が目に付くようであれば、意識的に「基準」や「比較対象」「比較内容」をしめす批判的な対応・応答を心がけてはいかがでしょうか。

否定しっぱなしでフォローも無いようでは、伝えたことにはなりません。

ちなみに、否定的な言動が習い性になっている人やチームへの、否定がどのくらい悪い影響を与えるかを実感するカンフル剤のようなカリキュラムもあります。
「否定なんかしていないよ」という方が、「はっ」と気がついて、う~んと自省されることもしばしばありました。

否定の言動、振り返ってみるのも良いかもしれません。

気になる言葉(01)壁

気になる言葉話し合いや対話などで、「気になる言葉」が出てくることがあります。

その話し合いの中での「キーワード」と言っても良いかもしれません。

そんな言葉、などなどを挙げてみます。

今回は 『 壁 』

「あの部署と、ここの部署では 壁 を感じるんだ」
「支店と本社では 壁 があるんだ」

などなど、 壁 という言葉が出てくることがあります。

こんな時、 「壁って、何ですか?」 と聞いて(突っ込んで)みてはいかがでしょうか。

別に意地悪をしている訳ではありません。
特徴のある表現をしている単語が、そもそも何を表しているかを言い換えてもらうと問題の本質に近づくかもしれません。

「壁って、、、、、会話が少ないのかなぁ」

ちょっと飛躍しましたが、会話・コミュニケーションが少ないので解り合えていなくて壁があるように感じている、という例です。

答えている本人が、対応策に気づきそうですね。