NLPの第4回、代表システムの一つ、体感覚についてです。
平井堅という歌手、ご存じだと思います。
「瞳を綴じて」「大きな古時計」などなど、熱唱していますね。
平井堅の歌いっぷりを見ていると、曲名同様に目を閉じての熱唱です。手を大きく動かして非常に動きのある歌い方をしていました。
さて、NLPの代表システムは「視覚」「聴覚」「体感覚」です。
頭文字で「VAK」とも略します。
視覚 Visual (ビジュアル)
聴覚 Auditory (オーディトリー)
触覚 Kinesthetic (ケネスティック)
です。
平井堅の場合は、どの感覚が強いでしょうか、、、、歌手だから聴覚?
いえいえ、歌手ですので聴感覚もそれは強いと思いますが、体感覚も非常に強い人のようです。それは、「目を閉じて没入している」「手振りを大きく使う」ところから判ります。
手振りを大きく使う人、皆様の身の回りにもいらっしゃると思います。
松岡正剛という方がいます。著作には、「花鳥風月の科学」とか雑誌「遊学」で有名です。
この人も、語るときは手を大きく使います。右手を使うときは過去のイメージ、左手を使うときは未来のイメージを描いていると関係者から伺ったこともあります。松岡正剛さんも体感覚がきっと強いのでしょう。
では、こういった人と話をする場合は、どこに工夫したら相手に伝わりやすくなるでしょうか。
身体を使った表現を意識してあげると伝わりやすくなります。
例えば、「身長170cm」と言葉だけで言うのではなく、「身長170cm」と言いつつ手のひらを170cmくらいの所にかざすとかですね。
手振りが多い人だなと思ったら試してみてはいかがでしょうか。
NLPの第3回、相手の得意な感覚に合わせることについて考えてみます。
何かを他人に伝えたい時に、どのように表現しますか。
例えば、「駅から自宅まで」を「電話」で説明するとしましょう。
改札を出て、右にまっすぐ。
目の前を道路が横切っているので、右に曲がって。
少し行ったらコンビニがあるから左に曲がる、、、
さて、家まで来れるでしょうか。
相手に伝わるのにいろいろな表現方法があると思います。
右に曲がったら100メートル程度行きます。
右に曲がったら、赤い4階建てのビルまで行きます。そこまで100メートル。
右に曲がったら、4階建てのビルまで行きます。ビルの1階にはカレー屋があるのでカレーの匂いがするよ。
右に曲がったら、4階建てのビルまで行きます。向かい側にパチンコやがあるので軍艦マーチが聞こえるよ。
さて、上記で使ったのは、
・物理的な尺度・・・・具体的にするのによく使ったりしますね。
100メートルを視覚でとらえる人、体感覚で捉える人もいます。そして、
・視覚を利用したランドマーク・・・赤い建物
・体感覚を利用したランドマーク・・・カレーの匂い
・聴覚を利用したランドマーク・・・軍艦マーチ
です。
相手が受け取りやすい表現は、どれでしょうか。
普段相手がしゃべっている言葉に気をつけていると、
見たように表現するな
音関係の言葉が多い
しゃべる時、腕の振りが大きい人だ
といったように、相手の得意な感覚器がなんとはなしに判ります。
こういった所をもとに、工夫してみると伝わりやすくなります。
NLPの第2回、自分の得意な感覚器の見つけ方でうs。
お母さん と聞いて何を思い起こしますか?
ちょっと目を閉じて感じてみてください
真っ先に思い起こしたのは何ですか?
お母さんの姿、声、抱かれた感触、お袋の味というのもあるかもしれません。
この時、真っ先に思い起こした感覚はあなたの得意な感覚の可能性が高いです。
NLPでは、この感覚を大きく三つに別けて考えます。
視覚、聴覚、体感覚です。これを代表システムと呼びます。
例えば、お母さんの例で、味を思い出した人は、体感覚が強いと思われます。
得意な、強い感覚器は1つとは限りません。
視覚と聴覚が強いひとといった人もいます。
自分の得意な感覚器、意識してみましょう。
例えば、何かに気づいた時に「見たもの」「聞いたもの」「触ったもの」など何がきっかけになっているかといった見分け方もあります。
そして、何か情報を得たい時は、その感覚で受け取る工夫をすると、より良い(早い、鋭敏など)情報の取り込みができます。
NLP(Neuro Linguistic Programming):神経言語プログラム という心理学的技法があります。
このNLP,一言にまとめると「コミュニケーションや思考を成功に導く心理学的技法」と言えます。
かなり大まかな言い方になりますが、それは以下の経緯からです。
NLPの発端は、1970年代初期のカリフォルニア大の言語学助教授(当時)のジョン・グリンダーと心理学科生のリチャード・バンドラーの、心理療法に対する考察から始まりました。
その当時の心理療法であるゲシュタルト療法等の著名な治療家の用いるパターンを見つけ、それを、他の人に伝達しようとしました。
ここに、理論的な興味は持ち合わせていませんでした。効果的な治療法を、役に立たせるために伝達することを主眼にしていました。
言い方を変えれば、19世紀末から20世紀初頭にアメリカで形成され、ヨーロッパにも出たプラグマティズム(実用主義)の表れの一つかもしれません。
当初、ジョンとグリンダーは、「どんな分野であれその道に優れた人々を研究して、そのパターンを学ぶ方法」を収集し、広めていきました。
そして、1976年に、この収集した技法に名前をつけました。
これが「神経言語プログラム:NLP」です。
さて、NLPを初めて知る際に良くだされるテーマがあります。
それは、人間はどこから情報を受け取るかということです。
視覚、聴覚、体感覚に大きくわかれます。この感覚のどこが強いかは個人差があります。情報を伝えたいのであれば、自分でなく相手が得意とする感覚に合わせた方が伝わりやすくなります。