古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。
第二十二弾、中庸から
上位に在りては下を陵(しの)がず、下位に在りては上を援(ひ)かず、己を正しくして人に求めざれば、則ち怨みなし。上は天を怨みず、下は人を尤(とが)めず。
高い官位にあるときは下位の人をおさえつけたりせず、低い官位にあるときは上位の人にとりいったりせず、ただ自分自身を正しくして、他人に求めることをしなければ、心に怨みを持つこともない。上は天を怨むこともなく、下は他人をとがめることもない。
他人に求めるところが多ければ多いほど、不満(怨み)も多くなります。
自分自身の時、職位、役割に応じて、上司や部下の時、職位、役割を鑑みて仕事をするのが、チームワークを考えた良い仕事を行うコツでしょう。
時と職位と役割は、時処位(じしょい)ですね。
成功が循環する原理 「 成功循環モデル 」 は、組織や活動が成功するためのマネジメントのモデルです。
3番目のステップは、「行動の質の向上です。
業務を行う時、当然ながら何かを行動します。
行動すること、そして行動した結果は、どのように意識していますか。
思った通りの行動の結果が出ているでしょうか。
行動の質は、かかった時間や行動方法、そして次のステップとなる行動の結果になって表れます。
行動することのマネジメントには、PDCAがよく使われます。
計画して、行動、そしてチェックします。
振り返ると言っても良いでしょう。
PDCAだけではなく、行動の質を高める方法はあります。
一人で行うこともありますが、協力して行うこともあります。
その、協力はうまくいったか。といったことにも注意する必要があります。
また、簡単に始めることができて、奥深い方法もあります。
何のために
何を
どのように
するのか、いつも思い起こすことです。
意外といろいろ気づくところがあります。
古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。
第二十一弾、二宮翁夜話から
経文といい経書といい、その「経」という字は、もともと機(はた)の縦糸のことなのだ。縦糸ばかりでは用をなさず、横に日々実行を織り込んで、はじめて織物として役に立つ。
二宮翁夜話は、二宮尊徳の説法の高弟による手控え(記録)です。明治20年から発刊され、現在は昭和33年に現代語訳されたものが入手できます。
さて、ビジネスなど日々活動しているとやり方が書かれた本、他人の情報を参考にすることがあります。
例えば、コトラーの説いたマーケティングの説。などなど、、
ここでは、
知っているだけでは意味が無い、日々実行を重ねることで役に立つ
ことを説いています。
知っているだけで何もしない、のではなく、 知った上で日々実行、 なのが役に立つコツです。
気になる言葉、今回は
共有
です。
「共有が大切だ」
「情報共有をしよう」
話し合いをしていると、「共有」が大切だという流れになることがあります。
この『共有』という言葉が出た時、
そもそも、共有って何 という問いを発してみてはいかがでしょうか。
様々な表現がされると思います。
広辞苑で見てみましょう。
共有 二人以上が一つの物を共同して所有すること
判るような判らないような、そんな表現です。
この表現は広辞苑での表現です。
話し合いの場で出てきたキーワードの「共有」、参加者で再定義することをお勧めします。
共有の一般的な答えはあるのでしょうか。
ある、とも無いとも言えます。
複数人で同じものを持つ、ということが一般的な答えかもしれません。但し、話し合いの中で出てきた「共有」は、例えば「同じ部内の全員の人柄・人となりが判ること」なのかもしれません。
皆がピンと来る単語は、皆さん(の組織の)考え方や話し合いや活動における鍵、キーワードとなります。
キーワードを表現し直すと、自分たちの(考え方や話し合いや活動への)ヒントになります。
共有 もそういったキーワードの一つになるでしょう。
このような言葉も集めてみましょう。
古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。
第二十弾、老子から
人を知る者は智なり、自ら知る者は明なり。人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。
他人のことが分かる者は智者であり、自分のことが分かる者は明者である。他人に打ち勝つ者は力があるが、自分に打ち勝つ者は本当に強い。
本当に力のある人とはどのような人でしょうか。
知恵があったり力があったりする人、こういった人も力のある人でしょう。
ちょっと見方を変えてみましょう。知恵や膂力が優れているという物差しとは別の物差しで測ってみます。
自分のことが分かっている人、自分のことが分かっていない人です。
自分のできること以上の事は、当然ながら自分ではできません。
時や場合、自分の職位などでできることも変わってくるでしょう。
他人のことをあれこれ言う前に自分自身のことを知りなさい、とは良く聞かれます。
自分の事(できること、やりたいこと などなど)が良く分かった人は強いです。
さらに、怠惰に押し流されることなく自分に勝つ人、明晰に考えて自分に勝っている人、克己心のある人は本当に強いですね。
すごいスポーツマンには、そのような人が多いようです。イチローがぱっと思い浮かびます。
ファシリテーションの研修、ワークショップを体験すると、ファシリテーターの役割に戸惑いを覚える人が多くいらっしゃいます。
それでも、一歩引いた位置で、場や人の支援と促進を体感すると、
「なじめなかったやり方・考え方が判ってき始めている」
といった気づきに繋がります。
ファシリテーションを初めて学ぶ体験する方にとっては、文字情報だけだと伝わりづらいことが多くありますが、「こんな人」と言えば少しは判りやすいかもしれません。
ファシリテーターとは、例えば、
・長老のように全体を見守って必要最低限の時だけ何かする
・黒子のように普段は隠れているが準備万端整える
・宴会部長のように人が盛り上がる、宴会が進むのをサポートする
ような側面があります。
こんな例えもあります。
・ライフセーバーのようにじっと黙って見ていて、いざというときは頼りになる
・砂場で遊ぶ子どものお母さんのように、優しく見守って、その子に危険が無いようにする
ファシリテーターでは無い動きとしては、
・自分で言ってまとめる議長
・何もしないでずっと傍観している監督者
のような例えが挙げられます。
ファシリテーターの立ち位置、例え、考えてみると面白いと思います。
古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。
第十九弾、論語から
子の曰わく、如(も)し周公の才の美ありとも、驕り且つ吝(やぶさ)かならしめば、其の余は観るに足らざるのみ。
先生が言われた、「たとい周公ほどの立派な才能があったとしても、傲慢で物おしみするようなら、そのほかは目をとめる値打ちもなかろう。」
才能のある人、周りにいるかもしれません。
その人が、傲慢な場合はどうでしょうか。その人は成績が良いかもしれません。ひょっとするとその人の関わるチームも成績が良いかもしれません、それでも他のメンバは疲弊していることでしょう。
才能があったにしろ傲慢でケチであっては見るべきところは無い、傲慢もケチも人とのかかわりの中で起こります、つまりは他との良い関係が結べない人は値打ちがないとしています。
傲慢とケチ、逆にすると他の人を敬っていろいろな点で惜しむことなく共にできるようでありたいものです。
成功が循環する原理 「 成功循環モデル 」 は、組織や活動が成功するためのマネジメントのモデルです。
2番目のステップは、「思考の質」の向上です。
そもそも「思考の質」とはどのように捉えられるでしょうか。
一つは、思いを巡らす、その広さや深さ、広範囲に思いを巡らしたか、原因や関連性を様々に連想できるかによるでしょう。
もう一つは、効率良く思い巡らすことができて、思考の結果を得ることができれば「思考の質」は高まったと言えるでしょう。
考えを巡らせる時、普段はどのようにしているでしょうか。
一瞬で考えがまとまるときもあると思います。
判らないのでいろいろ時間をかけたり、調べたりするときもあると思います。
そこで、考えるプロセスや考える方法に注意を向けてみましょう。
つい、いつものクセで同じような結果が出る場合は、同じような反応が出てしまうくせが身についているかもしれません。
考えるプロセスや方法には様々なものがあります。
発想を広げるのであれば、オズボーンのチェックリストも有用です。
短時間で多くの人でも問題解決の思考が進むものとしては、私たちで良く使っている三角フレームもあります。
(三角フレームとは、弊社の呼び名です)
経営的な分析をする際は、SOWTなどのフレームやBSCの視点に沿うことも有効でしょう。
思考法は色々あります。
例えば、システム思考やクリティカルシンキング、TOC(制約理論)などなど
衆知を集めやすいもので取り組むのが良いでしょう。
古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。
第十八弾、近江聖人 中江藤樹の教えから
五事を正す
貌(ぼう) ・・・ 和やかな顔つきで人と接する
言(げん) ・・・ 温かく思いやりのある言葉で話しかける
視(し) ・・・ 温かいまなざしで人を見、物を見る
聴(ちょう)・・・ 相手の話に心をかたむけてよく聞く
思(し) ・・・ まごころをこめて相手のことを思う
中江藤樹は、琵琶湖の西北のほとり、近江国高島郡小川村(滋賀県高島市安曇川町)に生まれた、江戸時代初期の儒学者です。日本の陽明学の祖とも言われています。
中江藤樹は、近江聖人とも呼ばれ、現在でも藤樹先生と親しまれています。
五事とは、中江藤樹の教え、良い知恵に至るための道として説かれた、普段行うことができる五つのことです。
言われてみれば普通のことかもしれません。
しかし、彼の考え方の浸透した当時の小川村では、忘れた財布を拾った馬子が落とし主を捜し出して渡し、礼さえも受け取らないといったことまで普通に行われていました。
貌言視聴思(ぼう げん し ちょう し)を気をつける雰囲気が広がると他人を思いやる風土ができてきます。
漢語風の言葉で難しそうであれば、自分たちでなじめる言葉にしても良いでしょう。
コーチングでは、いろいろな悩み、問題の解決を図っていきます。
日ごろ、このようなことを感じたことはありませんか?
問い) 素の自分でいるということは、どういうことですか?
答え) 自分の「苦しい」「重たい」という鎧を脱ぐことです。
「素の自分でいる」と状態を想像してみましょう。
・気取らない自分
・家にいて、リラックスしている時の自分
・何もしない、何も考えていない時の自分
色々な自分を想像できるのではないでしょうか?
逆に、「素」ではない自分とは?
きっと鎧をまとった自分と同じでしょう。
・「プライド」という鎧
・「価値観」という鎧
・「役割」という鎧
鎧にも色々ありますが、それは結局は「つくろった自分」なのです。
鎧をまとっていると、重さのあまり
押しつぶされたり、
肩がこったり、
重圧感を感じたり、、、
と色々な弊害が出てきます。
そんな自分を想像してみてください。
どうでしょう?
「楽しい」ですか? それとも「嬉しい」ですか?
おそらく「苦しい」とか「重たい」とか思われる方が多いのではないでしょうか?
鎧をまとえば、まとうほどどんどん鎧が厚くなり、重くなり、苦しくなるばかりです。
そんなあなたを周りから見ると、とても気の毒に思うでしょう。
さあ、「多様化」と言われている昨今、こんな重たい鎧なんか必要ありません。
ありのままの自分(素の自分)を、どんどん周りの人に見せて
「他とは違う自分」をアプローチしていきましょう!