組織の習い性(14)独断

組織の習い性習い性、染みついた習慣的な行動様式のことです。

今回は 『 独断 』

上司が独断で命令を下し続けることは無いでしょうか。

理由を伝えること無く、「あれをやれ」「ここはこうする」

信念や方針、理念に沿っていることであれば、独断であったとしても周りからは「なるほど」と理解もできます。

しかし、理由があまりにも不明で、意図が理解できないままの独断が続くと言うことは、、、、

 人を信じていない

という可能性があります。

言い換えると、他人に任せていない、と言うこともできるでしょう。

こういった独断が続く人や会社では、振り回されてばかりを我慢しなければならない、、、ばかりでもありません。

例えば、
指示や反応のパターンを見ながら、
 任せた
 任せてもらった
 仕上げた
 認める
といったサイクルを少しずつ築いてゆくのも一手です。

組織の習い性(13)内向

組織の習い性習い性、染みついた習慣的な行動様式のことです。

今回は 『 内向 』。

外向きではなく、内向きということです。

内向きな状況と聞いてどのような場面を思い描きますか?

社外の人(お客様、発注業者など)との約束よりも、社内の約束や暗黙の了解などを優先させてしまう。

社外に関心が向かない、社内状況や社内の調整に力の大半を使ってしまう。

自分の役割や責任での考えよりも、上司に受け入れられるかが気になって意見表明などを手控えてしまう。

みんなで共通の目的・目標の何かに向かうより、自分の言われた分担だけが良ければそれで良いとして、手助けをしない。

他にもあるかもしれません。

内向きになると、「守り」に入って行動や言葉も「自分がする」から「自分はこれだけ」の方向が多くなってきます。
守ることも大事ですが、守りを固めるだけでは良い業務、良いコミュニケーションはできません。

内向の習い性が出ているかなと感じたら

 なぜあの人は内向きなんだろう
 実は自分に内向きなところがあるのでは

といったところから見つめてみるのも良いかもしれません。

組織の習い性(12)建前

組織の習い性習い性、染みついた習慣的な行動様式のことです。

今回は 『 建前 』。

「建前」と、、、、と来ると、「本音」です。

最低限有っても良い建前もありますが、建前も行き過ぎるとどうなるでしょうか。

 何にも本音が出ない
 
 自分を出さない
 
 会話をしても壁を築いたような浅い内容
 
 考え方が伝わってこない
 
 第三者のような正論が出てきて、他人事のような表現ばかり
 
 身構えたような表情、笑顔が無い

例えばこんな感じになります。

壁があるとはどのような状態でしょうか。

例えば、防衛をしている状態です。

防衛ということは、何から、、、、自分の外界です。

建前、防衛ばかりの環境だと、、、、、

セクショナリズム
蛸壺現象
他責

こんなことになります。

このような壁はどうすれば良いでしょうか。
企業風土の改革、といった大上段の表現でも良いのですが、もう少し違う表現の方が取り組み易いですね。

雰囲気作り  でも良いでしょう。

では、その雰囲気作りとは、、、、例えば 職場にいる人が「仲間」になるような工夫を少しずつ始めるといったことです。

そのために、何かしらでじっくり「話す」機会を持つのが良いでしょう。

その機会、いろいろな方法があります。

組織の習い性(11)朝令暮改

組織の習い性習い性、染みついた習慣的な行動様式のことです。

今回は 『 朝令暮改 』 について。

朝に命令して、夕方には命令を変える

これが朝令暮改です。

悪い上司のクセの代名詞のようです。
「言ったことをすぐ変える」、、、といった不満の声も出てきそうです。

朝令暮改、言ったことがすぐに変わるのは、良い場合悪い場合があります。

信念や思いや価値観があって朝令暮改するのであれば、それは良いことかもしれません。
状況が変わったのに言った命令を遵守していれば滅亡してしまうことにもなりかねません。

今回、習い性として出てくる朝令暮改とは、、、、

自分の「信念、思い、価値観」を踏まえずに朝令暮改する、命令や言っていることが変わる習い性です。

上意下達などで、抑圧をされすぎたり、ダメ出しばかりの環境でどうして良いかわからない人が多い場合は、指示や命令がくるくる変わることも多くあります。

その行動は、そもそもの目的に向かって、目標を達成できるような行動になっているのでしょうか。

行動をする際、変える際は考えてみても良いかもしれません。

組織の習い性(10)居心地

組織の習い性習い性、染みついた習慣的な行動様式のことです。

今回は 『 居心地 』 について。

自分の席、居心地はどうですか?

自分の席なんで居心地が良いも悪いもなんもないよ、そんな方もいらっしゃるかもしれません。

いや、、、、何となく落ち着かなくて、、、という方もいるでしょう。

人間は、安全地帯があると安心できる、思い切った行動ができるという特性があります。

安全地帯となるような居心地の良い席とはどのような席でしょうか。

「何かしら自分の痕跡がある」ところが一つのヒントになるでしょう。

痕跡、私物のマグカップでも良いかもしれません。シールや人形もあるかもしれません。

最近は、フリーアドレスといった会社も多く見受けられます。
また、目の前のちょっとした間仕切りの壁の無い机の場合も多くあります。

今回の習い性、居心地をキーワードにすると「職場・自分の居場所の雰囲気がいつも良くない」ということいったことになります。

フリーアドレスでも間仕切りが無くても、自由闊達な会話などがあって、自分の場所で一生懸命に働いているのであれば気にする必要もありません。

しかし、会話が無くなる、静かになる、表情が暗い、勤務が終わると逃げ出すように会社から居なくなる人が多い気がする。派遣先に居る方が明るい雰囲気になって、そこに転職してしまった。
こんなことがある時には、どんな「居心地」で働けているかについて考えを巡らせても良いでしょう。

人間は理性的・合理的な動物でもありますが、理性的である前に安心した方が能力を発揮できる動物です。
安心できる居場所、そこへの工夫をすることは無駄ではありません。

組織の習い性(09)自分だけ

組織の習い性組織の習い性 今回は「自分だけ」です。

皆様の職場では、仕事の役割、分担は決まっていますか?
そして、何か不測の事態や問題が起こった時には、協力がすぐにできるような雰囲気でしょうか。

今回の組織の習い性は、「自分だけ」です。

成果主義が導入され、賃金が個人の成果に応じて変動する、といった具合に運用されていることも多くあります。

役割・分担が定められ自分の成果で賃金が決まるといった、「自分」の範囲を強く意識するような環境になると、どのような職場になるでしょうか。

「自分だけ」良ければ良い、といった雰囲気になってきます。

そして、他人との協力関係が得られずに、個人的にオーバーワークになった人が非常に疲弊したり、責任の押し付け合いといった状況が起きてきます。

さらには、自分だけの役割だけを果たす、他人への役割や分担に手を出さない、他人は気にしない、といった発想では生産性が落ちます。

職場の雰囲気、やる気、生産性まで落ちるのが「自分だけ」といった考え方です。

このような時にはどうすれば良いでしょうか。

他人と連携して仕事が進んでいることを意識するような、向き合い方や対話から始めるのも一つの手でしょう。

そして、成果主義といった制度が「自分だけ」の雰囲気を助長している面は別に手当てした方が良いでしょう。

組織の習い性(08)鈍感

組織の習い性組織の習い性 今回は「鈍感」です。

皆様の職場の言葉、どのような言葉が多いですか?

厳しい言葉、盛り上がる言葉、励まし合う言葉、などなど飛び交っていると思います。

「いいや、、、、、」
「だめなんじゃない、、、、」
「だめだね、、」

否定的な言葉が、まず、おもわず出てしまう職場もあります。

真っ当な指摘がある時もあるでしょう。

ただし、否定的で刺激的な言葉ばかりつづく職場だとどうなるでしょうか。

自分の家庭で、自分が子どもの頃、両親が否定的な言葉ばかりだと想像してみて下さい。
どのように反応しますか?

言葉にはしませんが、「判ったけど、もう黙っていてくれ」と自分からは黙り込んでしまう。
このような反応にもなるでしょう。

そして、否定的な言葉に対して表面的には鈍感に見えてしまう、ということになります。

職場でも同様で、否定的な言葉のオンパレードの場合は、表面的には否定的な言葉に鈍感になってしまうようになります。
従って、上司がきつく叱ったように考えても、部下としてはいつも否定的な言葉を聞いているので、それほど動かないようになります。

リーダー、管理職の皆様、叱咤激励しても部下が動かない、言葉に鈍感だと思ったら、

否定言葉を連発する

習い性が無いか、思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

組織の習い性(07)静か

組織の習い性組織の習い性 今回は「静か」です。

皆様の職場には、会話はあふれていますか?

ちょとしたことが判らなくて「ここが判らないんですが・・・」とか、「どーしたの?」。
はたまた「それは、XXさんが良く知っているんじゃないかな」「それは、僕がやっておこうか」等々

静か、  静かなのは、例えば会話、行動、自分から行うちょっとした協力などなど、

音量もありますし、消極性と表現されるものもあります。

もしも、新入社員の時、積極的で会話の多かった人が、あまりしゃべらなくなり、行動も消極的になったとすれば、、、、

諸先輩方が、積極さを消極へと行動変容させてしまう何かを行っている可能性があります。

押さえつけ、任せない、、、、典型的な言葉としては、「だめだね」といった否定の言葉。
これが繰り返されると、積極的に行っても「甲斐がない」と学習して、、、

 静かな職場 になります。

 言い換えると、活気のない職場です。

組織活動としても、上司が思うほどには部下が動かない、こういった職場になります。

職場は、静か、、、、ですか?  それは、消極性を表してはいませんか?

観察してみても良いかもしれません。

組織の習い性(06)思考停止

組織の習い性組織の習い性、今回は思考停止です。

あまりに「××過ぎると」考えるのもままならない、という状態になってしまいがちです。

忙しすぎると、厳しすぎると、変化がなさ過ぎると、、、、

「だめだめ」「だめじゃないか」といった『否定』の言葉が過ぎるとどうなるでしょう。

何をやって良いか判らなくなってきます。
そして、考えるのをやめようかとしてしまいます。
思考停止です。

思考停止は、行動の停止も呼びます。
さらに、目的や理由を考えない行動も呼び起こします。

思考停止の組織では、抑圧的な環境のことが多くあります。

だめだしをしても不屈の闘志を持つ人や、愛情を持って厳しくして何かのサポートを行っている職場やリーダーも多くいらっしゃいます。
しかし、「だめ」といった否定が思考停止の悪循環、生産性の妨げとなっている例が多くあります。
そして、コミュニケーションが比較的苦手な人への多くの否定的な言葉は、立ち直るきっかけさえ無くなってしまう可能性があります。

優しくしすぎる甘えの環境が良い訳ではありませんが、職位が上の方であればあるほど相手のことを慮る、優しさや理性に基づいた行動が必要です。
逆に、理性や思いやりの無い感情のみの言葉、投げかけていませんか。
省みても良いかもしれません。

組織の習い性(05)過ぎる従順

組織の習い性組織の習い性、今回は「従順」です。

皆さんの職場では、指示は行き渡っていますか?
そして実行されていますか?

指示が行き渡る、そして実行される。これはこれで、良いようにも思えます。

しかし、指示が行き渡り、実行はされるけど、、、、、、

  それ以上の事がない。

ということは無いでしょうか。

こういった時は、上意下達で抑圧されている状態、の可能性があります。

もっと創造的に、上司の指示をも飲み込んだ動き、が出てこない。
自分の守備範囲で良い、他の部署とのコミュニケーションも無くて良い、というように普段から感じている場合もあります。

自分にもまわりにも、様々な「許可」が大切なのかもしれません。

言われたことだけを行っているという状態は、
・変化に対応できなくなる
・指示が目的などを汲んだ自主的な動きができない
・他人の責任を指摘しがちとなる
などの症状も併発している可能性があります。

気がつけば個人レベル、チームレベルなどで様々な対処ができます。