メンタリング(07)ほめる1

メンタリングには、若手が育つ支援のためのスキルとして「ほめる」「叱る」といったことも含まれます。

部下が育つために、「ほめる」ことへのヒントです。

褒める時、何をほめていますか?

「この仕事を頑張った」とか「○○をして、良く気が付いた」といったことをほめることもあると思います。

これもほめるの一つですが、さらに良いほめ方があります。

 《 意図をほめる 》

というほめ方です。

行動ではなく、意図や目的を読み取って、意図や目的の方をほめるということです。

人は、何かの目的を持ち、目標感を持って行動をします。そして結果が出て来ます。
失敗の時もありますが、当然成功の時もあります。

部下を育てる意図であれば、成功した時、成功した結果に対して、その意図をほめて見ましょう。

例えば
「Aさんを手伝ってくれてありがとう。良く気が付いたね、よかったよ。」

 は単純に行動をほめています。

これを、
「Aさんを手伝ってくれてありがとう。おかげで、午後には企画書が提出できたよ。」

 は、Aさんを手伝った理由、意図を企画書提出を間に合わせるためと推定して、
 意図をほめています。

繰り返しになりますが、人は行動する際、目的・目標を持って行います。

どの程度明確に目的観・目標感を持っているかは人それぞれですが、行動をほめられるよりも、見えづらい目的・意図・行動の存在意義をほめられた方が良いほめ方となります。

古典の力(44)忍びざるの心

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第四四弾、孟子から

人には皆、人に忍びざるの心あり。

人には皆、他人に対して「忍びざるの心」がある。

「人に忍びざるの心」とは、他人の不幸や苦痛を見過ごしにはできない同情心を指します。
この心が、誰にも備わっているとしています。

これが、孟子の性善説のきっかけ、根本の言葉となります。

菅首相の「最小不幸の世の中」を目指すのも、不幸を見過ごさず可能な限り不幸を小さくしようとする「人に忍びざるの心」のような考えに見えます。

さて、人を性善説として捉えるか、性悪説として捉えるか、理屈では判然としない部分もあると思います。
動物行動学から考えると、他人の不幸を見過ごさず共感する行動から、性善説の方に分があるように感じられます。また、どちらか一色ということも考えづらいでしょう。

世の中の言説に対して、自分がどうありたいかを選ぶことはできるのではないでしょうか。

気になる言葉(13)何のため

気になる言葉、今回は「何のため」です。

「何のため」 目的ですね。

広辞苑では、

もく‐てき【目的】
(1)成し遂げようと目指す事柄。行為の目指すところ。意図している事柄。
(2)〔哲〕意志によってその実現が欲求され、行為の目標として行為を規定し、方向づけるもの。

字解では、

「目」は目です。相手に対する最初の行為、精神的な交渉も意味します。

「的」は「まと」です。弓や銃で撃つ射的の「まと」です。

なぜ、この言葉「何のため」「目的」が気になるのかと言うと、、、、

何のためを明快に語れないことが増えてきている、からです。

失敗して反省する時を考えてみましょう、

「なぜこれをしたのだ!」と言うと、咎め立てているようです。物事の原因を問い詰める言い方です。
これはこれで必要な時もあるのですが、いつもいつも部下にこんな言い方をすると改善は進みません。

「何のためにこれをしたのか」と問うと、行動の目的が返答されます。目的が無い・薄いも判ります。
したこと(手段)が目的に合っていなければ、精度の良い改善が期待できます。

何のために、、、、、何をする。という意識付けがあれば、後でも今でも修正がききます。良い方向に進める確率が高まります。

ところが、

(いきなり、、、)、、、、何をする。と聞いたとしましょう。

周りからは「何で、それをするの?」と、突っ込みを入れたくなると思います。

仕事であれば、もしくは「良い行動・目的に沿った成果を出す」ためには、「何のため」を意識した方が良いです。

上司が部下に指示を出す時も、
「○○だから、これを明日までに、、、」と何のためを入れると部下も上司も指示の納得性が高まり、良い行動が期待できます。

「目的・何のため」は、いつも気にかけて、気にかけかけ過ぎることはない言葉です。

組織の習い性(22)自分から行動しない

組織の習い性組織の習い性、第22弾です。

今回は、 自分から行動しない といった習い性です。

「部下が自分から動かないので、自主的・主体的に行動できるようしてほしい」

リーダーや経営者から良く伺う悩みの一つです。

 部下が動かない   のが問題だ、ということです。

この場合、部下のやる気を引き出すのが良いでしょうか。
それとも、上司の指導力を強化するのが良いでしょうか。
さらには、別の何かでしょうか。

「部下が動かない」と感じたとしても、部下を教育すれば大丈夫、とは限りません。

部下の教育では済まない、もっと別の原因が存在する可能性もあります。

例えば、次の様なことは無いでしょうか。

新人の頃は、質問が多かったり、やり過ぎの失敗も良くあったが、大人しくなった。

自分から行動するという社員が、圧倒的に少数派だ。

職場でほめられた記憶が無い。

他の現象もありますが、例えばこのような現象がある職場では

 「部下が動かない」といったことが問題として浮かび上がってきます。

そして、その問題の原因は、部下の素質やスキルではなく、

「自主的・主体的でなくても良い」という、職場の環境・考えや上司の行動・指導パターンに原因があることが多いです。

この場合は、どのようにすれば良いでしょうか。

ヒントは、スキルとモチベート、そして広がりといったところになります。

古典の力(43)愛敬

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

愛敬、愛嬌(あいきょう)ではありません。
愛敬、熟語の読みとしては「あいぎょう」です。いつくしみ敬うことです。あいけい、で読む方が馴染みがあるのですが、、、

第四三弾、孝経から

親を愛する者は、敢て人を悪まず。親を敬する者は、敢て人を慢(あなど)らず。

親を愛する者は、必ずその親を愛する心を推し広めて他人を愛するから、決して他人を憎んだりしない。親を敬する者は、必ずその親を敬する心を推し広めて他人を敬するから、決して他人を軽蔑したりしない。

親孝行者が、表彰され非常に尊敬されるといったことを歴史上の事柄として見聞きすることがあります。
儒教の影響によるところも大きいのでしょう。
現代でも、「できた人」が実は親孝行していることも良く聞きます。

親へのかかわり方は、一事が万事、他人へのかかわり方の鏡かもしれません。

親へも「孝」を尽くそうと考えて行動しているならば、他の人へも「孝」を他人なりのかかわりの中で尽くそうと、行動や態度ににじみ出ることを指摘しています。

古典の力(42)登用

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第四二弾、中江藤樹 翁問答から

人間に用にたたぬものはなきものにて候。大工の家をたつる材木のつかひようにて合点あるべし。

(お判りとは思いますが、、、、)

用に立たない人間などはいない。大工が家を建てる際の木材の使い方が人材登用のコツとして納得できるであろう。

翁問答は、知恵者の翁・おじいさんにいろいろとアドバイスをもらう物語です。

このくだり、「臣下をばいかにつかいたるがよく御座候や。」といった問いに対するアドバイスです。

人にもいろいろいるよ、公明正大で慈愛をもって、さらに選び捨てるようなことはしないのが良い。
道徳才智のある人を上に、才徳無くても良いところはある。才智抜群でも不得手が必ずある。

といったアドバイスになります。

「木のいのち木のこころ」でも、人や人組のポイントを木や建物で表現していました。

適材かどうかよく観て、そして適したところで働くのが、昔も今も良いようです。

サーバントリーダーシップ(15)育む(共感)

サーバントリーダーを育てる、増やす、こんな動きが広がってきています。

サーバントリーダー、もしくは奉仕型、利他的にも動けるリーダーです。

一つ一つの特徴、要素を伸ばす方法はあります。

今回は、共感について

相手の立場に立とう、とは良く聞く言葉です。

例えば、お客様の立場で考えよう、といった具合です。

こういった時に体感でも判る方法を使ってみるのも一手です。

子どもの立場、を判るためには、、、、、足をたたんで(しゃがんで)、手も短くしてみる。
目線が下からですね。手の届く範囲も狭いです。

高齢者の体の動きを体験できる衣類もありますね。

共感する力を磨くには、他の方法もあります。

自己移入して感じる

という方法です。

書くと単純ですが、

他人の立場や感情を「考える」ではありません。
どちらかと言えば、他人の立場や感情を「感じる」ということをじっくり行います。

他人の言説を理解したり、説明する、反論することは多いかもしれません。
それは、自分の理解の範囲、自分の価値観、自分の枠組みで考えるということです。

自分よりも他人の枠組みや立場で考えるきっかけは、例えば

同じ物事について多くの人の感じ方に触れる方法  や
じっくり対話する方法 また
状況を想定して、その状況について感じてみる方法

などがあります。

普段の生活の中でも、研修のように段階をふんで共感する練習をしてみるのも良いでしょう。

共感しすぎて我を忘れてしまっても良くありませんが、他人が別の感じ方をしていることを、「頭」ではなく「体」で感じる機会が多いほど共感する力は養われます。

古典の力(41)因果

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第四一弾、二宮先生道歌選から

苦と楽と花さく木々をよく見れば 心の植ゑし実の生えしなり

(一読して読めるとは思いますが、次のような感じでしょうか)

現在の自分の苦や楽の状況をよくよく見てみると、自分自身の心が植えた苦の種楽の種の実がなっている

楽であるのは楽の種を撒いた結果
苦であるのは苦の種を撒いた結果

ということを示しています。

因果応報と一言にまとめ込むよりもこの方が、すっと入ってくるかもしれません。
ちなみに、因果応報は、善因善果であり悪因悪果ということです。

原因と結果の法則 の方が受け取りやすければそちらでも良いでしょう。

犬が西向きゃ尾は東  といったところでしょうか。

そして、苦の種を撒く瞬間が知覚できれば、、、、、どうにかなるかもしれません。

バランススコアカード(08)アクションプランの作成

バランススコアカード(BSC)の7番目のステップは

アクションプランの作成  になります。

6番目のステップまでで、
 戦略マップ、重要成功要因、業績評価指標、数値目標の洗い出しと合意ができています。

いよいよ、この計画を行動に移すプランを策定・作成します。

全社でのBSCを構築した場合、アクションプランはざっくりとしたものから、最終的には部門で行動する計画となります。

・戦略の整合性がとれるよう
・漏れがないように
・行動に必要な事項(6W2H等)
・KPI、KGIの測定方法

こういったことを策定します。

ここでも、各部門の状況等に応じたプランの調整が必要となるかもしれません。

アクションプランまで作成すると、あとは実行あるのみです!
PDCAのPに基づいて、DCAと進めてゆきましょう。

2018年11月20日 | カテゴリー :

古典の力(40)かかわりを考える

古典の力、日本や中国の古典からチームや組織の力を高める言葉に焦点を当てています。

第四〇弾、孟子から

父子に親しみあり、君臣に義あり、夫婦に別(くべつ)あり、長幼に序(じゅんじょ)あり、朋友に信(まこと)あらしむ

親子の関係では親しむように、君臣の関係では義があるように、夫婦の関係では区別があるように、年長年下の関係では順序があるように、友達においては信頼関係があるように

原文は、

父子有親、君臣有義、夫婦有別、長幼有敍、朋友有信

となり、人倫を教える時には何を教えるかというくだりとなります。

昔から、倫理や徳性を考える際には、人と人とのかかわりに注目していたようです。

では、親とは何か、義とは何か、別とは何か、序とは何か、信とは何か

そして、今において、どうあったらよさそうか、一筋縄ではいかないようです。

少しずつ、もっと深めましょう。